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チェンナイ 子供の森計画


(1999年3月、在チェンナイ総領事館)


〈プロジェクト概要〉

援助形態 草の根無償援助
協力年度 1995年度
協力金額 1,856,035円
相手国実施機関 オイスカ・インターナショナル南インド支部
協力の内容 植樹活動をケララ州全域に拡大し、同活動に参加する州内の小中学生、大学生、青年達の植樹の重要性に対する認識と森への関心を深めることを目的として、ジープ1台及び巡回車1台を供与した。


〈評価要旨〉

1.効率性

 ジープの移送能力(苗木200本、人員8名)は、多目的車やマイクロバスの移送能力(苗木500本、人員20~30人)より低いという点はあるが、ジープ及び乗用車はケララ州各地の学校をくまなく駆け回り最大限に利用された。

2.目的達成度

 1996年1月から翌97年2月までの1年間にオイスカ南インド支部から、ケララ州各地の学校340校以上に対し、購入した乗用車で巡回・協議を行い、これに基づき、ジープを使い20万本の苗木を運び各校で子供達が植樹した(前年度実績は6万1千本)。

3.インパクト

 財務の関連で、車の購入により、従来大きな負担となっていた車借り上げ経費がなくなったため、この分を苗木・肥料の購入、給水設備の整備等に充てることが可能となった。多数の若年・青年層が植樹・樹木生育技術、害虫駆除技術を習得し、植樹の重要性を認識した人材が育成された。また、果樹の成育により果物の売り上げを学用品の購入に充てたり、チークの生育によりチーク材を売却し学校施設の整備に充てることができる見込みである。

4. 妥当性

 1994年にケララ州政府が州内の全学校に植樹活動を実施するよう奨励した経緯があり、98年には、インド中央政府からオイスカ南インド支部に対し、州内の学校で環境保護クラブの設立を促し、その活動を支援するよう要請があった。本件は中央政府及び州政府の政策に合致するものである。

5. 自立発展性

 植樹活動は、本件実施後も毎年継続されており、苗木を最大限に生育させる技術は定着している。ジープ及び乗用車は老朽化しているが、オイスカ本部やインド中央政府の助成もあり今後の自立は可能である。

6. 環境への配慮・影響

 本件は環境保全に直接資するものである。

7. ジェンダーへの配慮・影響

 本件に携わった南インド支部の職員・会員60人の半数が女性であり、植樹活動に参加した若年・青年層9,000人のうち6割が女性であった。

8. 今後必要とされるフォローアップ

 本件活動の継続には車が不可欠であり、修理経費の増大が深刻化する前に多目的車またはマイクロバスを含む車2台を供与することが望ましい。


(写真)供与された巡回車
供与された巡回車(黄色の乗用車)
(写真)カリカット大学校内の竹庭園
カリカット大学校内の竹庭園


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