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第8章 被援助国関係者による評価
中国 寧夏青少年科学技術教育改善機材整備計画


(1998年3月、中国対外貿易経済合作部国際経貿関係司 日本無償資金担当官 謝城)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  無償資金協力
 協力年度  1989年度
 協力金額  1.35億円
 相手国実施機関  寧夏科学技術館
 協力の内容  寧夏回族自治区における科学技術教育を充実させるため、日本の無償資金協力により、寧夏科学技術館に、理数科の実習のための機材など(天体望遠鏡、テレビ映像製作システムなど)を整備する。


〈評価要旨〉

1 目標の達成度

 周辺の5、6か所の小・中学校の学生に、多種類の実験項目と良好な実習条件を提供できるようになっており、1年に2~3万人であった来館者は、現在6万人に達している。また、周辺地区の住民に73回にわたる短期研修(2か月ぐらい)を実施しており、3,000人以上が参加している。

2 インパクト

 地域住民への科学技術、教育活動を通じ、地域住民の科学意識が高まるとともに、技術レベルが向上しており、生活レベルの向上にも大きな役割を果たしている。

3 妥当性

 対象地域は中国の内陸部に位置している少数民族地域であり、初等・中等教育が遅れている地域であるので、プロジェクトの選定は適当であったといえる。

4 自立発展性

 機材の管理に関しては、4人の専門修理技術者の配置により、独自に修復などが行われている。予算については、市財政より補助が行われており、1997年で35万元の財政補助が行われるなど、特に問題はない。

5 今後必要とされるフォローアップ

 基礎科学教育展示品を始めとする各機材は、毎日開放しているので、使用率が高く、したがって、故障の発生率も高い。自助努力で2回修復してきたが、機材の老朽化で修復と部品の要請が出されている。機材のより有効な利用との観点からも、フォローアップが必要だと考えられる。


(写真)機材を使った実習風景


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