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スリナム コモウエイナ小規模漁業近代化計画


(1997年11月、在スリナム大使館)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  無償資金協力
 協力年度  1990年度、91年度
 協力金額  5.56億円、5.02億円
 相手国実施機関 農業牧畜水産省
 協力の内容  小規模漁業活性化のための水産センター(零細漁民を対象とする製氷販売、冷凍委託、燃料、漁具販売、保冷車の貸出し漁船修理を事業内容とする)を建設した。


〈評価要旨〉

1 効率性

 水産センター利用地元小規模漁民数の増大、センター収益が向上したことから、効率性は高いといえる。なお、1996年10月の水産専門家の配置により、何れの施設も効率性が格段に向上した。

2 目標達成度

 地元小規模漁民の水産センター利用数は月平均150隻(スリナム全体で小型漁船登録総数は1,000隻強)を越え、同センターの利用度は高いので、小規模漁業を振興、近代化するという目標はほぼ達成された。

3 インパクト

 現地当局はセンター活動の拡充に対応して、経営力のあるスタッフを所長に任命したので収益が向上した。その後の専門家の配置により漁船機械の保守管理技術が地元漁民へ移転している。

4 妥当性

 ごく一部の点(上架船台の形式)に難点はあったが、全体として計画は極めて妥当で現地のニーズに対応し、特に小型船舶がアクセスしやすいというサイトの選定が適切だった。

5 自立発展性

 供与施設、機材は有効利用され稗益漁民数も増加し独立採算制の下で収益を上げており自立発展性に問題はない。

6 今後必要とされるフォローアップ

 上架船台改修を独自に実施計画中である。

7 将来他のプロジェクトを実施する際に教訓として活かされるべき事項

 例えば、地元漁民の漁船修理方式を予め十分に把握しておけば、上架船台の改修を行う必要はないことから、現地のニーズを予めきめ細かく多角的に把握することに尽きる。


 (写真)水産センター


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