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ウルグアイ プラスチック試験技術


(1998年3月、在ウルグアイ大使館)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  プロジェクト方式技術協力
 協力期間  1991年3月~95年3月
 相手国実施機関  ウルグアイ技術研究所(LATU)
 協力の内容  LATUのプラスチック研究室における試験、検査の自立体制の確立、国産プラスチック製品の品質改善、輸出の振興のため、専門家派遣(長期6名、短期16名)、研修員受け入れ(8名)、機材供与(ユニバーサル試験機、示差熱量計等約2.82億円相当)を行った。


〈評価要旨〉

1 効率性

 初年度に全体の83%の機材を集中供与した結果、プロジェクト実施中に依頼試験の開始が可能となり、これがプロジェクトの効率性向上につながった。投入した技術レベルと規模も適切でありウルグアイ側によるインフラ整備も完全に実施された。

2 目標達成度

 依頼試験の量的・質的評価の結果、LATUは業界の中央研究室として十二分に機能している。しかし、国内製品の品質改善、輸出の振興については、長期的な視点からその達成度を見守る必要がある。

3 インパクト

 ウルグアイの業界にとっては、中央研究室が機能し、これまで海外のメーカーから不良の原料を掴まされ、また自らの製品が規格に合致しているかを判断できることとなった。

4 妥当性

 プロジェクトの選定は雇用促進のための非伝統的産品工業の育成という政府の基本方針及び業界のニーズに合致し適切であった。また、プロジェクトの形成についても目的を試験技術に絞り込み効率性を向上させた点で適切であった。

5 自立発展性

 プロジェクト終了後も依頼試験と収入が大幅に増加しつつあるので自立発展性は高い。しかし将来、機材の部品供給難と試験機の更新による試験コストの上昇等負の要素もある。

6 今後必要とされるフォローアップ

 依頼試験のニーズは、プロジェクト終了後も変化しつつあるので、供与機材の付属品の強化と若干の試験機の追加供与、補完的な技術移転などの実施を必要としている。

7 将来他のプロジェクトを実施する際に教訓として活かされるべき事項

 専門家が着任しても機材がないので技術移転をできない状態を回避するために、機材の集中供与により技術移転を効率化すること。特に高度かつ多様化の激しい工業分野においては、長期専門家がカバーできる分野が次第に限定されつつあるので、短期専門家を主に活用すること。


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