(1998年3月、在コートジボワール大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1993年度 |
協力金額 | 5.65億円 |
相手国実施機関 | コトヌ国立大学病院 |
協 力 の 内 容 | 全19部門の組織からなるコトヌ国立大学病院の18部門(外来部門、病棟部分、生理機能検査、放射線部門等)の各々に対して、医療品輸送車、医療機材、交換・修理用部品および維持管理用部品等469品目を整備することにより、病院診療業務を強化する。 |
〈評価要旨〉
1 目標達成度
供与機材の選定は現地の医療レベルおよび保守・修理技術レベルを十分に見極めた上で行われており、また、殆どの機材は故障しても修理可能な体制にあり、機材の維持管理は十分に行われている。
2 インパクト
KRの見返り資金で購入した自家発電機が電力危機の現在活躍していることも注目され、総じて、日本の経済協カシステムの有効活用、日仏の協調等の面で非常に優れた効果を発揮していると思われる。
3 妥当性
供与機材は、病院側の実状を把握した上で選定が行われた。供与された機材は病院側で優先度が高いとされる機材が中心となっており、供与機材の選定は適正であったと判断する。
4 自立発展性
病院職員は、仏の技術協力により派遣されたメンテナンスサービス部門の専門家から、消耗部品等の在庫管理、現有機材の実状等をコンピューターを使用し管理するための教育を受けている。仏専門家は病院職員を技術指導しながら補修整備を行い、対応できないものはメーカーおよびその代理店に修理を依頼している。一部の保守部品等の入手は、病院の財政事情が原因で困難をきたしている場合もあるが、総じて充実した維持管理作業を行っている
5 環境及びジェンダーへの配慮・影響
環境への悪影響はないものと思われる。また、医療機材供与により、妊産婦死亡率を引き下げる効果が出ている。これにより、出産に対する女性への精神的負担を軽減している。
6 今後必要とされるフォローアップ
メンテナンス技師のレベルアップ、維持管理能力の継続のためにも、JICAで行われる医療機材研修のカリキュラム作成時には、供与した医療機材が維持管理できるような研修の設定を行ない、また、定期的な研修生の受け入れも必要であると思われる。