(1998年3月、在コートジボワール大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1987年度 |
協力金額 | 4.50億円 |
相手国実施機関 | 内務省、ロメ市役所 |
協力の内容 | バキューム車等の廃棄物処理用機材、およびブルドーザー、ホイールローダー等の道路整備用機材を供与し、ロメ市の衛生状況、環境改善(廃棄物処理、道路改修及び排水工事)に寄与する。 |
〈評価要旨〉
1 目標達成度
ロメ市はゴミ処理用機材の老朽化および台数の不足に悩まされていたが、本件供与機材は同市環境改善事業に大きく寄与した。
2 インパクト
定量的な統計資料が同国には存在しないものの、1987年当時、ロメ市以外では清掃・汚水処理用の機材が全く存在しなかったこと、また、ロメ市においても旧式のバキューム車でさえもフル稼働していた状況から、本計画による機材供与は、同国に大きなインパクトをもたらしたと思われる。
3 妥当性
本計画では、ロメ市のサイトを限定して機材供与を実施したが、同国は他州にも機材を配置していることから、その整合性について日本側と同国との間で、調査段階でのより綿密な協議を行う必要があった。
4 自立発展性
1990年代前半の同国政治・社会危機により幾つかの現地代理店が閉鎖したことにより、スペアパーツの調達に支障を来している。
5 環境への配慮・影響
環境への影響として指摘すべき問題点は、ロメ市のゴミ処理能力が、同市の人口増加とそれにともなうゴミの増加に対応しきれていない点であり、抜本的なゴミ処理方法に対する改善が急務である。
6 今後必要とされるフォローアップ
機材の供与が実施されてから既に9年が経過しようとしている現在、機材の状態はスペアパーツの補給、修理班の派遣で解決できる範囲を既に越えており、機材の更新が必要である。
7 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
プロジェクト実施後の運営、維持管理等を明確に把握し、案件形成における要請国との十分な協議と調査を行うことが望まれる。