(1998年2月、在コートジボワール大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1989年度 |
協力金額 | 2.56億円 |
相手国実施機関 | 農業動物資源省、国立農業開発研究所(LANADA)食品衛生中央検査所 |
協力の内容 | 同国アビジャン市に「水産物検査施設」を建設し、水産物品質検査体制の充実を図り、水産業を振興する。 |
〈評価要旨〉
1 効率性
水産物の衛生検査については、適切な人員配置、予算措置により当初の計画を上回る実績を上げている。また、同検査施設は、セミナーの実施や周辺諸国の技術向上等のため効率的に利用されている。
2 目的達成度
目標を上回る衛生検査を実施しているほか、検査所を利用して隣国の研修生を招へいした水産物衛生検査の研修や国際セミナーを実施しており、第三国研修のような活動を自力で実施している。
3 インパクト
本プロジェクトの実施により、水産物等の衛生検査体制が整備され、先進国の食品衛生基準に合致した衛生検査が行われるようになり、魚の缶詰等の水産物の輸出も振興された。魚の缶詰の輸出量は近年大幅に増加し(1995年は92年の2.8倍)、主要な輸出産品に成長している。
4 妥当性
本計画は、水産物の品質向上と輸出促進という当国のニーズに合致したものであり、案件選定は適正であったと思われる。計画の内容に関しても、当国の技術水準に適合したものとなっており、実施機関の体制も整っていることから、計画策定段階での検討は十分であったと考えられる。
5 自立発展性
本プロジェクトにより整備された「水産物衛生検査所」は評価時点で、「食品衛生中央検査所」という名称の検査機関となっており、所長以下20名のスタッフが配置され、運営のための予算も確保されている。水産物等の検査実績は、97年3,411件と計画の120%に達しており、検査用機材は十分に活用されている。
6 今後必要とされるフォローアップ
一部故障している検査用供与機材については、修理技術者の派遣やスペアパーツの補給が必要である。第三国研修のサイトとして技術協力を検討することが望ましい。