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エチオピア 地方道路維持管理用機材整備計画


(1998年2月、在エチオピア大使館)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  無償資金協力
 協力年度  1992年度、93年度
 協力金額  5.00億円、7.06億円
 相手国実施機関  エチオピア道路公社
 協力の内容  輸出入に重要な道路を管轄するディレ・ダウ管理局、農産地である南部を管轄するシェシェマネ管理局で使用される道路建設機材を供与することにより、劣悪な道路事情を改善し、当国の経済再建を達成する。


〈評価要旨〉

1 目標達成度

 本プロジェクトにより機材が導入されたことにより、工事能力が飛躍的に向上した。また、現在エチオピアの最重要プロジェクトとして実施している道路整備計画においても、供与した機材が使用され、現在同計画のスケジュールに基づいて事業が進捗している。このことから、おおむね目標は達成されているといえる。

2 インパクト

 これまでに約2,000キロメートルに及ぶ幹線道路の維持管理に使用され、整備された道路は、約2~3,000万人の生活に直接稗益している。また、供与機材により輸出入道路の維持管理も行われていることから間接的には全国民に稗益しており、波及効果は計り知れない。

3 妥当性

 本プロジェクトによって導入された建設機械の高性能さを認識し、その後も独自で機械を購入していること、地方住民にとって最も必要と感じている道路が、日本製機材で目の当たりに建設され、広報の観点からも極めて有効であること等から、本件実施は適正であった。

4 自立発展性

 本プロジェクトによって供与された機材は、修繕も行われており、いずれも適切に維持管理されている。スペアパーツがなく当地にて入手困難なものについては、既存の部品を模して自ら制作している等、貴重な機材をより長く大切に使用しようとしている姿勢がうかがえた。

5 環境への配慮・影響

 道路整備が進むことにより、市場への農産物輸送にかかる荷役業務が軽減されたこと、公共交通機関が容易に利用できるようになったことから、女性の社会的行動範囲が拡大した。

6 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項

 最貧国にあっては、簡単な部品でも輸入に頼らざるを得ず、スペアパーツの不足は深刻である。自助努力は必要とはいえども、スペアパーツ供与の対応に関しては、いわゆる中進国と後発開発途上国では異なった対応をしていくことも必要である。(スペアパーツの供与については、先方政府の実状に鑑み、ケースバイケースで対応している)


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