(1998年3月、在スリランカ大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1993年度 |
協力金額 | 5.88億円 |
相手国実施機関 | モルディブ電力局 |
協力の内容 | 発電施設および配電設備の建設 |
〈評価要旨〉
1 目標達成度
発電施設および配電設備が整った結果、エダフシ島およびナイファル島の双方において殆どの家屋に対する配電が可能となった。
2 インパクト
殆ど全ての家屋に対する配電が可能となった結果、照明、テレビ、洗濯機等の電化製品が普及し、生活水準の向上に寄与した。
3 妥当性
モルディブ政府は、マレ島への一極集中の緩和と地方環礁島の格差是正のための方策として「地方環礁島計画」を策定し、地方環礁島の社会・経済インフラの整備を進めているが、本件協力は、同政府の要請に基づき特に優先度の高いナイファル島とエダフシ島の発電施設および配電設備を整備するものであり、計画は妥当であった。
4 自立発展性
モルディブ電力庁は、1997年に独立採算による経営の効率化を目的として公社化され、国家電力公社として改変された。エダフシ島およびナイファル島の発電施設は国家電力公社が管理しているが、独立採算性をとり、地方島での損出についてはマレ島の収益で補填するなどの調整を行っている。また、発電施設および配電設備等の管理にも特段の問題は認められない。
5 今後必要とされるフォローアップ
特段の問題は認められない。電力料金が比較的高めであるものの採算が合うには至っていないことから、電力公社の一層の経営の合理化についても指摘することが肝要。