(1997年10月、在バングラデシュ大使館)
援助形態 | 草の根無償資金協力 |
協力年度 | 1993年度 |
協力金額 | 約0.39億円 |
相手国実施機関 | セバ・ソンガ(ローカルNGO) |
協力の内容 | 住民の福祉向上のため小学校および簡易道路を整備する。 |
〈評価要旨〉
1 目標達成度
小学校は当初予定通り建設され、一定の効果をあげたが、サイクロンの被害により使用不可能となった。簡易道路は農業関連の物資の運搬および人の往来に役立っている。
2 インパクト
学校が造られたことにより生徒数の増加が見られた。小学校は基礎教育に貢献するのみならず、夜間の成人識字教育にも使用され、識字教育に効果をあげた。隣接した土地に政府により中学校が造られ、地域の教育事情の改善を促進に効果があった。
3 妥当性
小学校が建設されたことにより地域の教育事情の改善に効果が見られた。簡易道路が造られたことにより小学校へのアクセスが容易になった。また農業関連物資の運搬に資するものであった。
4 自立発展性
小学校が建設されたことにより学校運営委員会が設置された。教師に対し政府が給与を支給、地元村より補助が支給されている。また、村内の家庭の持ち回りで食事が支給されている。本件校舎に隣接して政府により新校舎が建設されることとなった。
5 今後必要とされるフォローアップ
倒壊した校舎の復旧・建築構造の補強が必要。当該NGOは乾期に補修工事を実施しているが、同工事の維持および技術水準の向上が必要である。(1997年度草の根無償資金協力により、倒壊した小学校の復旧、補強を行い、初等教育および成人識字教育の実施を再開させるとともに、サイクロン・シェルターとしての機能を強化した。)
6 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
本件小学校は、毎年サイクロンによる被害を受けている地域においてシェルターを兼ね備えることが想定されていたが、今次サイクロンにより木造の柱は根本から破損し、校舎全体が約60度傾斜した。毎年サイクロンの被害を受けることが予想される地域においては、若干コスト高になったとしてもサイクロンおよび高潮に耐えうる建築構造にすべきである。