(1997年11月、在スリランカ大使館)
援助形態 | 無償資金協力、専門家派遣 |
協力年度 | 1991年度(無償資金協力)、1993~98年(専門家派遣) |
協力金額 | 13.69億円(無償資金協力) |
相手国実施機関 | 保健省 |
協力の内容 | 国内全ての公立医療施設の医療機材の購入、点検、修理および廃棄を行うための施設を提供するとともに日本の無償資金協力により供与された医療機材をより有効に活用するために技術協力を行った。 |
〈評価要旨〉
1 効率性
技術協力の為、長期専門家1名および短期専門家計3名が派遣されたが、長期専門家の負担が大きい。スリランカ側の技術者および職工の欠員が多い。
2 目標達成度
医療機材の保守・管理のための施設が整備され、医療機材の適切な保守・管理が行えるようになった。技術協力を行った結果、技術者が養成されるなど、医療分野における状況の改善された。
3 インパクト
修理できず放置されていた医療機器が再利用できるようになり、効率的運用が可能となった。
4 妥当性
無償資金協力で医療機器の保守に必要な設備を整えるとともに医療機材をより有効に活用するために技術協力を行うことで、医療機器の保守に効果をあげており、計画の妥当性が認められる。
5 自立発展性
技術者や職工の欠員が多いこともあり、現状では国立医療機関の全ての要求に応えることは出来ていない。地方の小規模施設で点検修理できる血圧計、吸引器、煮沸消毒器等の基礎機材については地方25ヶ所に施設を整備または設置することを計画している。
6 環境への配慮・影響
修理が困難となった機材は基本的に埋設による処分を行っている。これまで環境問題は生じていない。
7 今後必要とされるフォローアップ
今後地方において医療機器の点検修理を行える施設を設置する計画があるところ、技術者や職工の育成を図るため、医療機材保守・管理部の研修機能を向上を計る必要がある。
8 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
長期専門家(5年間)1名および複数の短期専門家(1週間から1ヶ月間)による技術協力が行われたが長期専門家の負担が非常に大きく、また個人の能力に計画の成否がかかることとなり、本計画の規模に鑑みると複数の専門家が常駐する形式が望ましかった。