(1997年11月、在中国大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1992年度 |
協力金額 | 27.95億円 |
相手国実施機関 | 教育・文化・スポーツ省 |
協力の内容 | 1987年にフィリピンを襲った大型台風をはじめとする多数の台風で 被災した初等・中等学校校舎の緊急修理を行い、教育環境を改善するため、教室(中等学校においては理科教室を含む)及びトイレを建設する。 |
〈評価要旨〉
1 効率性
機材の使用率は高く、フルに活用されている。
2 目標達成度
1992年、教学棟、実験棟が完成し援助機材は主に実験棟に収容された。当初400名であった学生は1,000名に増大した。機材の援助により教育の充実が図られ、地域住民への技術・教育活動を展開し、品種改良、新製品の開発など地域住民の生活レベルの向上に大きな役割を果たしており、当初目標はほぼ達成されている。
3 インパクト
貧困県はじめ周辺地域からの研修受け入れ、教師・学生を派遣しての技術指導が行われているほか、大学卒業生が就職先や地元で学んだ技術を活かしている。
4 妥当性
援助機材を有効に利用し、地域の生活レベル、特に貧困問題の解決に大きな役割を果たしており、良いプロジェクトと言える。
5 自立発展性
援助機材の維持管理には、組織的かつ厳格に行われており、予算措置も講じられていることから、特段問題はない。
6 環境・ジェンダーへの配慮・影響
衛星写真システムを利用した自然の保護に一定の役割を発揮するとともに、水質改善の研究も実施している。
7 今後必要とされるフォローアップ
コンピューターを利用した地域とのネットワークづくりを計画しており、そのための専門家(短期)派遣の要請が出されているところ、援助機材のより有効な活用のために検討すべきものと思われる。
8 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
機材導入に当たっての仕様など事前により詳細に検討することが必要である。