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タイ 新村開発計画


(1998年3月、在タイ大使館)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  無償資金協力
 協力年度  1987年度
 協力金額  4.53億円
 相手国実施機関  内務省公共事業局
 協力の内容  インドシナ難民の流入により疲弊していた国境地帯の村を支援するため、日本の無償資金協力により、農耕地へのアクセス道路を建設するとともに、地下水資源調査等に必要な機材を整備する。


〈評価要旨〉

1 目標の達成度

 地域の人口は、パチンブリ県が83万から95万へ、ブリーラム県が138万から147万へと増加し、村民の定住の目標は達成された。また、この地域の井戸の数は、1987年の80か所から97年の500か所へと増加しており、生活用水の確保も進んだ。

2 インパクト

 この計画により、農地を核として井戸等を有する集落が形作られ、国境地帯に住民の生活の安定が図られた。

3 妥当性

 タイへ流入してくる難民とその被害を直接受ける国境地帯住民の生活基盤を作るというこのプロジェクトは、優先度が高いものである。

4 自立発展性

 機材を調達してから10年が経過し、地震探査機、推測測定機など、機材の多くは故障などにより廃棄されており、また、注射器などの医療器具のほとんどは消費し終えている。ただし、残った機材の維持管理状況は良好であり、適正に活用されている。

5 ジェンダーへの配慮

 水の確保が困難な地域では、貯めた雨水の維持管理、飲料水の運搬の負担が女性にかかっていたが、井戸掘削により水が確保され、女性の負担が軽減された。


(写真)井戸掘り機


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