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第7章 在外公館による評価
インドネシア ウジュンパンダン海員学校整備計画


(1998年3月、在インドネシア大使館)


〈プロジェクト概要〉
 援助形態  無償資金協力
 協力年度  1986年度
 協力金額  4.74億円
 相手国実施機関  教育・文化・スポーツ省
 協力の内容  協力の内容船員の教育・訓練に関する国際条約(STCW条約)に従った船員養成を可能とするため、日本の無償資金協力により、船員教育施設の整備・拡充に必要な施設の建設及び機材の調達を行う。


<評価要旨>

1 目標の達成度

 STCW条約に対応した海上安全関係のコースが設定されており、調達した機材も有効に活用されている。この海員学校の過去の卒業生は、順調に増加しており、その全員が船員になっている。

2 インパクト

 このプロジェクトにより、多数の海員が、インドネシアにとって重要な海上運送の世界に送り出されており、インドネシアの海運事業の発展、ひいてはそれを通じたインドネシア経済社会の発展に大きく貢献している。

3 妥当性

 本校の立地するウジュンパンダンは、昔からの港町である一方、首都ジャカルタに比べ経済開発が遅れており、比較的就職の機会の乏しい土地であることから、本校の教授陣の定着率は極めて高い。また、入学希望者が募集人数を相当超えて集まるため、優秀な生徒を集めることができている。

4 自立発展性

 調達された機材は、おおむね良好に管理されている。また、インドネシア政府も、本校のための予算を急速に増加させてきていることから、今後も基本的には自立発展が可能であると考えられる。

5 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 1991年に資機材の供与及び修理班の派遣を行ったが、開校以来かなりの年数を経過し、車両等の設備の一部に老朽化が見られる。通常の状況であれば、インドネシア政府の予算により対応すべきものと考えられるが、昨今のインドネシアの経済情勢及び財政状況の悪化を考えた場合、それら老朽化した設備の更新に引き続き何らかの支援をする必要が生じることも考えられる。


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