(1996年1月フィリピン内務地方自治省事業開発サービス室による評価)
<案件概要>
1. 援助形態 :無償資金協力
2. 協力金額 :15.72億円
3. E/N署名日 :1993年1月7日
4. 相手国実施機関 :内務地方自治省
5. 協力の内容 :1990年の台風で被害を受けたビザヤ、ミンダナオの3市場の建て替え、一部補修及び新屠殺場の建設。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
視察を行ったミンダナオ島のオロキエタ市場及びサバン・ダラが市場については、全体的によく維持・管理されている。天井部分に雨漏りが、木材でできた壁は一部に損傷等が認められた。
(当初の計画はコンクリートの予定であったが、フィリピン側より戸棚の設置に適する木材に変更するよう要請があったことに起因する。)また、サバン・ダラが市場については、入居テナント数が入居可能テナント数を下回っている。
2. 案件の選定・形成の適正度
本件プロジェクトは、フィリピン政府が進めている開発のパッケージにおける重要な要素であり、政府の経済的及び社会的開発の計画に適応している。
3. 当初目的の達成度及び効果
無償資金協力の所期の目的が達成されている。援助によって利益を受けた三つの自治体はすぐに収入の増加を実現し、これらの自治体における商業活動は新しい市場をオープンした結果として増大した。これからも、本件プロジェクトの経済的効果は大きいと結論づけることができる。
4. WID(途上国の女性支援)への配慮
女性は、行商人、消費者及び補助労働者又は主婦として、プロジェクトの最大の受益者である。