(1996年3月在ブラジル大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :開発投融資
2. 協力金額 :6.282億円
3. L/A締結日 :1979年7月30日
4. 実施機関 :Minas da Serra Geral社日本側投資会社とブラジル側鉱山開発会社の合弁による鉱山開発会社
5. 協力の内容 :鉄鉱山の開発に伴う建設資材、鉱山機械、設備機器及び建設工事機械の搬入のための簡易舗装道路建設(幅6メートル、長さ19キロメートル)の総工費7億2,600万円(現地通貨を円換算)のうち6億2,820万円を融資。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
完成後、道路の所有権は地元の市に移ったが、維持管理は引続きMinas da Serra Geralが行っている。建設された道路は、完工後15年余を経た現在でも概ね路面状況は良好に保たれており、一部傷んでいる箇所も適切に補修されている。
2. 案件の選定・形成の適正度
鉄鉱山開発には不可欠なアクセス道路であるとともに、周辺地域に対し生活道路・物資運搬道路を提供するもので開発効果の大きい案件。
3. 当初目的の達成度及び効果
鉱山開発には不可欠なアクセス道路であることによる開発効果はもとより付近に対する生活道路・物資運搬道路の提供という面での効果も大きい。特に、生活道路という面では、Minas da Serra Geral社によるバス路線運営の効果が大きい。他方、道路周辺地域の今後の新たな開発の余地は大きいが、本件協力の効果が今後どこまで高まるかは依然として未知数である。
4. 開発への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
道路周辺に適切に植栽が施されており、環境に関する問題はない。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
鉄鉱山自体が今後7年ないし8年で閉山する予定であるが、閉山後の道路管理体制が課題である。