(1996年3月在ブラジル大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :プロジェクト方式技術協力
2. 協力期間 :1979年4月~1986年3月
(アフターケア:1989年4月~1991年3月)
3. 相手国実施機関:サンパウロ州環境局森林院
4. 協力の内容 :流域管理、機械化伐出、リモートセンシング、小径木利用の4部門においてプロジェクト方式技術協力を実施、ただしアフターケアは流域管理及びリモートセンシングの2部門のみ実施。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
おおむね良好である。流域管理、リモートセンシング、小径木利用の各部門においては供与機材と移転技術を使った計測・研究・開発等の活動が行われている。他方、機械化伐出部門においては、移転技術のうち、コスト面、技術面から見て民有林所有企業に適した技術がカウンターパートにより指導され民有林で活用されている。
2. 案件の選定・形成の適正度
伯国内は現在でも水源地域等の森林伐採が進み、水害等も発生しているところがら、環境管理、モニタリング技術移転という観点でプロジェクト選定は適正であり、供与機材のレベルも伯のニーズ、技術水準に合致している。但し、簡易治山工作物等についてはアクセスのよい別地区で実施するもの一案であったと考える。
3. 当初目的の達成度及び効果
おおむね当初目的を達成し、移転技術は効果的に活用されている。サンパウロ州植生調査は本件移転技術を活用して実施されており、社会的波及効果、行政に対する貢献も認められる。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
環境へのマイナスの影響は特に見られない。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
現在サンパウロ州森林院で実施されているプロジェクト方式技術協力「サンパウロ州森林環境保全研究」と常に有機的に連関していくことが望ましい。