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ニカラグア/食糧増産援助

(1996年2月在ニカラグア大使館)

<案件概要>

1. 援助形態 :無償資金協力

2. 協力金額 :1989年度3.00億円、1990年度5.00億円、1991年度5.00億円、1992年度5.00億円、1993年度4.00億円

3. E/N署名日 :1990年3月27日、1990年10月9日、1991年7月16日、1992年6月19日、1993年5月13日

4. 相手国実施機関:農牧省

5. 協力の内容 :主要基礎穀物である米、フリホール豆、とうもろこし、ソルガム等の増産を図るため、尿素、肥料、トラクター他農業用機械等を供与。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 食糧増産援助(2KR)プロジェクト実施機関は平成7年度に農牧省から農村開発国家計画(PNDR)に移管されたが、今般の調査対象年度における供与機材については、農牧省基礎穀物委員会が管理し、下部組織である農牧省地方支部を通じて配布されている。基本的に尿素及び肥料は農民や協同組合に販売され、農業機械については92年度以降は貸与(貸与料は見返り資金となる)されている。農業機械等の維持・管理状況は良好である。

2. 案件の選定・形成の適正度

 ニカラグア政府は、当国経済の活性化には生産部門へのテコ入れが不可欠であるとの認識の下、基礎穀物の増産を重要課題としており、本件協力は右に合致するものであり、選定・形成とも適切と思料される。

3. 当初目的の達成度及び効果

 当国における主要基礎穀物の生産量は異常気象による被害(干ばつ、水害等)がない限り、国内需要量に接近してきており、近い将来食糧自給の達成が見込まれる。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 土地の有効利用に配慮するなど中小農民間に環境保全の重要性に対する意識が芽ばえつつある。また、本件援助による供与物資が全国の中小農民が中心になって組織している組合(ポロ・デ・デサロージョ:全国に90組合)に配布されるようになって以来、農村女性の都市部への流出が顕著に減少している。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 供与した農業機械の正しい操作及び効率的な利用につき指導できる専門家もしくは青年海外協力隊員の派遣を検討することも有効と考える。

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