(1996年3月在コロンビア大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :草の根無償資金協力
2. 協力金額 :150万円
3. G/C署名日 :1991年12月10日
4. 相手国実施機関:グアヒラ地域インディオ財団
5. 協力の内容 :当国北西部グアヒラ州のインディオ部落では乾燥・砂漠地帯で水が極端に不足しており、数十キロメートルの行程を女性が水汲みに通っていたことから、これを解消し生活改善に資するため運搬車両を供与した。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
供与車両は、3ヵ月毎の定期点検が行われ、よく整備されていた。一義的には水汲み用として使用されているが、インディオの生活収入源である民芸品や魚の運搬にも有効に活用されている。
2. 案件の選定・形成の適正度
水汲みに要する時間を大幅に短縮(一日を数時間に)することを可能にした本案件は、先方のニーズによく応えたものであり、また、道なき道の集落を移動するのに適切なジープ型車両を選択したことも適切であった。
3. 当初目的の達成度及び効果
水汲み時間短縮及び労働強度の緩和が達成され、さらに、労働・余暇時間を創設することにより、家事、家内手芸(インディオの収入源)の充実を図る等生活改善に大きく寄与している。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
女性は水汲みの重労働から解放され、家事や家内手芸に充てる時間が増大した。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
各集落間は十数キロメートル離れた分散集落であることから、ジープ1台の供与では不十分であり、また、各集落毎の井戸建設も必要と思料されるところ、今後実施を検討する意義は大きい。