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ガイアナ/精米設備更新計画

(1996年3月在ベネズエラ大使館)

<案件概要>

1. 援助形態 :無償資金協力

2. 協力金額 :8.33億円

3. E/N署名日 :1990年7月27日

4. 相手国実施機関:ガイアナ精米流通公社

5. 協力の内容 :ガイアナ精米流通公社の主要精米施設であるMARDS精米所に精米設備2組を設置

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 精米施設は1991年10月に稼働を開始し1992年に入り本格稼働に移行した。以来、籾の処理量は年毎に増加しており、当該設備は継続的かつ効率的に稼働しているといえる。また、設備の維持管理には細心の注意が払われている模様で、設備の整備状況は良好であり、精米所技師の質も高いようである。ただ、当国では電力不足から計画停電が日常的であり、本件施設では電力の優先的割り当てを受けてはいるものの、施設の稼働を一部停止しなければならない状況がしばしば生じている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 米は、サトウキビと並ぶ当国の主要農産品であり、貴重な外貨獲得源の一つである。しかし、本案件要請時、当国では精米設備が不足しており、このために米の増産も阻害されるような状況で、精米設備の充実が当国の最重要課題の一つであった。従って、本案件の実施は、当国経済政策の優先課題に適合した適正なものであったと考えられる。

3. 当初目的の達成度及び効果

 本案件実施により、既存の米農家が精米施設の充実により受益しているばかりでなく、精米所周辺地域における米生産量や作付け面積の増加という効果も認められる。また、同精米所関係者が日本の施設の優秀性・有用性につきさまざまな形で言及したためか、本案件に関し我が国への謝意も寄せられており、両国の友好関係増進にも貢献している。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 特になし。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 完成後5年を経過し、設備保守のための各種スペアパーツが必要となってきているが、当国の財政事情から十分な予算配分を受けられない状況にあり、本件協力の実効性を一層高めるためにも追加補修機材の供与が望まれる。また、自家発電設備が導入されれば、電力問題を解消し高稼働率を維持することが可能になる。

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