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ボツワナ/鉄道貨車増強計画

(1996年4月在ザンビア大使館)

<案件概要>

1. 援助形態 :有償資金協力

2. 協力金額 :28.00億円

3. E/N署名日 :1988年3月30日

4. 相手国実施機関:ボツワナ国鉄

5. 協力の内容 :鉄道貨車570輌の供与

〈評価要旨〉

1. 案件の維持・管理状況

 ワークショップにおける6ヶ月、1年、3年、6年毎の定期点検及び日常の点検により、故障の早期発見、早期修理を心掛けており、供与された570輌の鉄道貨車は、引き渡し後6年以上経過した現在でも全てが稼働している。スペアパーツの管理状況も非常に良好である。

2. 案件の選定・形成の適正度

 国内輸送、輸出入以外に、ボツワナは経由地としての役割も有しており、本件は近隣諸国にも裨益する。また、貨車は耐用年数も長く、将来的にも有意義に使用されるものであり、高い援助効果がある。さらに、車輌もジンバブエ製のものが供与されており、スペアパーツの入手面でも優れている。以上のことより、本件は選定・形成ともに適正であった。

3. 当初目的の達成度及び効果

 貨車は現在も有効に利用されており、鉄道輸送力増強という当初の目的は十分達成されている。近年、鉄道輸送の需要が少なくなってきているが、人員削減等、実施機関の努力により、効果的・効率的な運営がなされている。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 特になし。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 維持管理に必要な予算措置が講じられていること、人員削減により効率的に運営・管理がなされていること等から判断し、現在のところ、フォローアップを行う必要はない。唯一の懸案事項であるワークショップの拡張についても、現在ドイツの資金援助により新規の修理工場が建設中であり、問題ない。

6. 将来他のプロジェクトを実施する場合の教訓として活かされるべき事項

 ボツワナは、経済的に、人材的にも他の近隣諸国より恵まれており、本件に関しても、資金力、人力、技術力の面で問題はなかった。しかし、これらが全て備わっている途上国はまれであり、被援助国側の資金力、維持管理体制を十分把握し、適した協力を実施することが重要である。

 

(写真)村落給水計画(セネガル)、地下水開発計画(ニジェール)、食糧公社輸送力増強計画(ブルキナファソ)、鉄道貨車増強計画(ボツワナ)

 

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