(1996年2月在ケニア大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :無償資金協力
2. 協力金額 :6.40億円
3. E/N署名日 :1990年12月4日
4. 相手国実施機関:セーシェル漁業公社
5. 協力の内容 :セーシェルの漁業中心基地であるビクトリア港の新岸壁の建設及び製氷工場2カ所の建設。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
セーシェル漁業公社に維持管理能力の面で問題はないが、新岸壁の軽度の腐食、ひび割れが発生している。
2. 案件の選定・形成の適正度
サイト選定は適正であった。他方、製氷工場の生産能力については、当時の需要からすれば十分な規模であったが、その後の需要の伸びにより不足が生じた。需要の増加を考慮に入れて設計すべきであった。
また、機器の取扱説明書等を現地語に訳する等のきめ細かい配慮がなされればさらに良かった。
3. 当初の目的の達成・効果
ビクトリア港における漁船の混雑緩和、漁獲物の鮮度向上に伴う商品価値の増加等、当初の目的は達成している。また、広報面でも日本の援助であることを示す銘板が貼られている等の配慮もなされている。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
特になし。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
新岸壁の腐食、ひび割れについては早急に補修するとともに、原因究明が必要である。製氷工場については、1994年度及び1995年度の無償資金協力「沿岸漁業振興計画」において製氷工場が建設されたため、今のところフォローアップの必要はない。
(新岸壁の修復は1997年3月に、取扱説明書の現地語訳も1997年5月に対処済み。)