(1995年3月在セネガル大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :無償資金協力
2. 協力金額 :205億円
3. E/N署名日 :1991年5月3日
4. 相手国実施機関:漁業省
5. 協力の内容 :零細漁業の生産性向上を図るための船外機、漁網・漁具、車両等の供与。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
船外機は零細漁民に対して全台完売し、漁具も大部分は漁民に流通している。JICA専門家の指導もあり、供与機材の整備・メインテナンスは十分行われている。
2. 案件の選定・形成の適正度
船外機の供与により漁船の動力化率の向上による生産性向上がみられ、また漁業省へ車両、無線機材を供与したことにより零細漁民へのサービスも向上しており、案件の選定・形成は適正であった。
3. 当初目的の達成度及び効果
零細漁業の生産性について具体的な数字はないが、漁船の動力化率が大きく上昇(12%→23%)していることから、大幅に向上していると推測される。また、本案件の第2フェーズとして94年度に実施された無償資金協力「第二次小規模漁業振興計画」との相乗効果が期待される。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
特になし。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
現地漁民のディーゼル機の修理・メインテナンス能力が必ずしも十分でないため、今後、維持・管理面での技術指導が必要である。
6. 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
本案件が大きな効果を得られたのは、JICA専門家による修理・メインテナンス技術や漁具の流通・在庫管理技術の指導等、手厚いフォローがあったためであり、専門家等が案件実施後の運営面でも関与していくことが重要である。