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パキスタン/ビンカシム火力発電所増設事業

(1996年4月在パキスタン大使館)

<案件概要>

1. 援助形態 :有償資金協力

2. 協力金額 :153.00億円

3. E/N署名日 :1987年7月5日

4. 相手国実施機関:カラチ電力供給公社

5. 協力の内容 :ビンカシム火力発電所の5号機200㎜の増設

〈評価要旨〉

1. 案件の維持・管理状況

  • 94/95年度の稼働率は92.8%と、概ね良好。
  • 発電所の人員は維持部門110名、運転部門27名、規格部門26名と、十分。

2. 案件の選定・形成の適正度

 プロジェクト選定・形成に際し以下の要素が考慮されており、適正。冷却水:海水を利用。燃料輸送:カラチの精油所等から供給。送電線、変電所:各号機の運転開始にあわせて増設。環境対策:大気汚染、水質汚染、温排水等にっき入札仕様上配慮。

3. 当初目的の達成度及び効果

  • 95/96年度において、公社全体の発電量1645メガワットのうち、同発電所は1050メガワット(63.8%)を占める主力発電所。
  • したがって、パキスタンの産業・経済の中心地であるカラチにおいて増大する電力需要(95/96年度1553メガワット)に対応するとの当初目標は十分達成されている。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

  • 可動式環境影響監視装置により、窒素酸化物、硫黄酸化物、粉塵、排水温度等を各号機について常時監視し、毎朝のミーティングでフィードバックする体勢を整えている。
  • PEPA(パキスタン環境委員会)の排出基準を十分下回っている。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 特になし。

6. 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項

 同発電所の環境への配慮は徹底しており、将来の他のプロジェクトの範となるものである。

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