(1995年12月在インド大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :無償資金協力
2. 援助金額 :3.75億円
3. E/N署名日 :1991年1月22日
4. 相手国実施機関:ケララ州水産省
5. 協力の内容 :インドでは国民生活において魚類が動物蛋白源として重要な栄養源になっており、漁業生産の増大が必要となっているが、漁業の基本的生産手段である漁網が不足している。このため、漁網の需要を補うため、漁網編網機、熱処理機、染色機、遠心脱水機、ボイラー等をケララ州水産省に供与した。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
供与した漁網編網機、熱処理機等の機材はすべて順調に稼働しており、維持・管理状況は良好である。実施機関に所属する3名のエンジニアが通常の保守管理に当たっている。スペア・パーツは実機機関の負担で日本から購入している。
2. 案件の選定・形成の適正度
漁業生産高の増大が重要課題であるインドでは、漁網の品質及び供給量の向上が漁民ひいては魚類を蛋白源としている住民に与える効果は大きく、適正度は非常に高い。
3. 当初目的の達成度及び効果
漁網に対するニーズは高く、供給のために機材はフル稼働している。また、価格はリーズナブルなものに押さえられており、本プロジェクトの効果は広く行き渡っている。年間生産量は約400トン。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
本プロジェクトの漁網製造工場においては女性のワーカーも採用しており、雇用創出に寄与している。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
現状において緊急にフォローアップ等が必要な状況にはない。