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インド/アオンラ肥料工場計画

(1996年4月在インド大使館)

<案件概要>

1. 援助形態 :有償資金協力

2. 協力金額 :185.21億円

3. E/N署名日 :1984年8月20日、1985年9月27日、1986年8月13日

4. 相手国実施機関:インド農民肥料組合公社(IFFCO)

5. 協力の内容 :本事業は、インド北部のウッタル・プラデシュ州バレイリ地区アオンラに年産72万6千トンの尿素肥料工場を建設し、肥料の国内生産力を強化することにより、増大する肥料需要に対応し、かつ輸入依存度を軽減することを目的とする。アンモニア及び尿素プラント等の建設にかかる外貨分の一部につき円借款が供与された。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 年1回の操業停止を伴う定期メンテナンスの他、定期的な機器交換修理による予防的メンテナンスが徹底されており、結果として操業率を高めることに成功している。従業員912名中メンテナンス部門が273名を占め、機器の維持・管理状況は良好である。

2. 案件の選定・形成の適正度

 インドの農業生産性は未だ向上の余地が大きく、肥料消費は増加の一途を辿っており、需給ギャップは未だに縮小していない。また、事業主体のインド農民肥料公社の事業実施能力が事業管理及び経営の両面において高いこと、原料となる天然ガスのパイプライン供給が安定していることなどの諸点に鑑み、本案件の選定・形成は適正度が高いといえる。

3. 当初目的の達成度及び効果

 アオンラ工場は操業開始(88年)翌年以来、計画生産能力を超える生産実績を記録し続けており、当初目的を十分に達成している。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 アンモニアの管理は厳重であり、排水処理も的確になされており、環境面の問題はない。

5. 今後必要とされるフォローアップ

 特になし。

6. 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項

 本事業実施者は維持管理面・環境対策面にきめ細かな配慮を払っており、事業実施者の能力評価に細心の注意を払うことが有効な援助につながるとの認識を新たにした。

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