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マレーシア/サバ州造林技術開発訓練

(1996年3月在マレーシア大使館)

<案件概要>

1. 援助形態  :プロジェクト方式技術協力

2. 協力期間  :1987年3月~1994年3月

3. 相手国実施機関 :サバ州林業開発公社(SAFODA)

4. 協力の内容 :造林技術の開発改良、技術者養成のための技術協力及び機材供与。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 プロジェクト終了後の1995年にSAFODAの研究開発部が本プロジェクトサイトに移され、造林課、樹種改良課、植物保護・測定課、研修課の4課体制で、造林技術の開発及び研修の拠点としての機能を果たしている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 本件は、我が国が対マレーシア援助の重点課題としている地域振興、環境保全に該当し、また、我が国にとって重要な南洋材の供給源の確保にも寄与するものとして優良な内容であり、適切な技術協力案件であったと思われる。

3. 当初目的の達成度及び効果

 当初5年、フォローアップ2年の計7年間に及ぶ技術協力の結果、当初の目的はほぼ達成され、次のような成果が得られている。

イ) 林木育種:アカシアマンギウムは成育は良好であるものの、欠点のある個体が多く、また、ハートロット病に罹りやすいため、林木育種(林木改良)の必要性の認識が高まり、プラス木(優勢木)の選抜、無性繁殖技術の開発、改良等が取り組まれた。

ロ) 造林:樹木園、展示林が造成され、造林に係る各種調査、分析が行われた。この結果等に基づきSAFODAで実施する「アカシアマンギウムの造林・森林造成のためのマニュアル」の改正案が提案された。

ハ) 研修:ほぼ当初計画どおりの研修が実施され、SAFODAの職員・作業員等各種の技術移転が行われ、日常業務の生産性、効率性の向上に寄与した。

4. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 造林技術の開発改良のためには、長期的に試験データを収集して分析、とりまとめを行う必要があることから、本プロジェクトで実施されたこうした試験調査については、今後とも日本側でも適宜情報を入手し、フォローアップしていくことが望ましいと思われる。

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