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中国/食糧増産援助

(1995年10月在中国大使館)

<案件概要>

1. 援助形態  :無償資金協力

2. 協力金額  :6.00億円

3. E/N署名日 :1991年7月26日

4. 相手国実施機関:対外貿易経済合作公司、農業部、河南省農牧庁、福建省農業庁、北京市農業庁

5. 協力の内容 :河南省、福建省及び北京市における食糧増産のための肥料、農薬、農業機械(コンバイン等)の供与。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 本事業実施に当たり省、市、県レベルにおいて事業実施チーム、各市毎に農業技術普及公司を設立し、供与物資を農家へ安価な価格で責任を持って提供している。このため、供与物資は計画どおり完売され、積み立て実績も計画以上の達成率である。

2. 案件の選定・形成の適正度

 食糧増産は、現在、中国政府にとって最重要課題であり、これには農地の生産性を向上させることが有効な手段である。よって、本事業は中国政府の政策にも合致するものである。また、本地域は本事業の実施に併せ、事業実施チームの設置、自己資金による各種事業を実施するなど農業発展意欲の高い地域であり、この意味においても、案件の選定は適正であったと思料される。

3. 当初目的の達成度及び効果

 本事業の効果としては、数値の上では単収の向上及び農民の生活水準の向上が挙げられる。具体的数値としては単収については事業実施後5年間で概ね5割増加している。(小麦等部の農産物においては全国平均を上回っている。)また、本事業を契機として実施した各種事業により、収益が低い農作物から収益が高い農作物へと作付け体系が大きく改善された。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 供与された農薬の毒性が低いこと及び農薬の投入手引き書等の技術普及書の大量配布などに力を入れたことにより、今のところ環境への影響は皆無である。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 供与物資の一つであるコンバインについては、既に各農家に売却済みであるが、修理を要する状況であり現在使われていない。このため見返り資金等により補修する必要がある。

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