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タイ/農協の女性グループによる縫製業振興

(1996年3月在タイ大使館)

<案件概要>

1. 援助形態  :草の根無償資金協力

2. 協力金額  :579万円

3. G/C署名日 :1993年3月4日

4. 相手国実施機関:ロンクアン農業協同組合

5. 協力の内容 :ロンクアン農業協同組合に対し、ミシン等の機材を供与するとともに、縫製技術の研修を行い、同組合の女性グループによる農家の副業としての縫製業の振興を図る。また、これを通じて農家所得の安定・向上と出稼ぎ労働の減少を図る。

〈評価要旨〉

1. 案件の維持・管理状況

 供与した機材(ミシン、作業台等)はすべて良好に維持・管理されており、稼動率も100%に近い。女性グループによる作業は、グループ内にリーダーを決め、日常の労務管理がうまく行われている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 農家の所得向上のために、副業の機会を提供するというアイデアは非常に適正なものであった。本件協力は、もともと同農協内にあった活動を成功に導くための打開策になった。

3. 当初目的の達成度及び効果

 本案件の申請時には82名しかいなかった女性グループの会員は、現在では555名と大幅に増えており、製品の販売も順調に伸びている。こうしたことから、農家所得の安定化と大都市への出稼ぎの減少という当初の目的は十分に達成されている。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 本件は社会における女性の地位の向上に資するとともに、女性が所得を得るために大都市に出稼ぎに行くという社会問題を解消するためのプロジェクトである。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 予想を上回る本活動の発展により、機材(ミシン等)が不足するようになってきている。また遠隔地に住む会員も増えたため、作業場もいくつかの場所に分散しており、材料や製品の運搬が大変な作業となっている。このため、さらなる機材及び自動車等の供与ができれば、本プロジェクトの一層の発展を促し、一層大きな効果をあげることが可能となる。

 

(写真)中部ジャワ・ウォノギリ灌漑(インドネシア)、看護教育プロジェクト(タイ)、鉄道信号改良近代化事業(タイ)

 

(写真)東北タイ地方橋梁建設計画(タイ)

 

(写真)農協の女性グループによる縫製業振興(タイ)、チェンキアン高地農業開発訓練センター計画(タイ)

 

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