(1995年11月在タイ大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :有償資金協力
2. 協力金額 :128.00億円
3. E/N署名日 :1983年9月22日
4. 相手国実施機関:運輸通信省タイ国鉄
5. 協力の内容 :タイ国鉄の南線、北線、北東線の115駅における信号機改良及び111区間に係わるブロック方式の改良を行い、線路容量を増加することにより、将来の需要増加に対処するとともに、列車運行の効率性及び安全性の向上を図る。
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
今回の評価では、南線のラチャブリ駅~チュンポン駅間(46駅)について視察・評価を行なった。信号機(色灯)、ポイント、コントロールパネル、リレー装置等の設備については適切に維持・管理がなされており、特段問題はなかった。
2. 案件の選定・形成の適正度
タイ国鉄の基幹となる路線の線路容量、効率性、安全性の向上を図るものであり、適正と考えられる。
3. 当初目的の達成度及び効果
信号、ポイント等は適切に設置されて機能を発揮し、線路容量、信頼性、効率性、安全性の向上が図られており、当初目的は十分達成されている。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
特になし。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
信号改良は国鉄近代化の方策の一部にしかすぎず、タイ国鉄全体の近代化・合理化を推進していくためには、タイ側において基本的な今後の政策を十分検討したうえで、総合的な方策を展開していく必要がある。
(国鉄の経営については、その財務内容の改善を含め追随フォローしており、全般的な財務状況、実施体制等を改善するための方策も検討中。)