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ベトナム/チョーライ病院改善計画

(1996年4月在ベトナム大使館)

<案件概要>

1. 援助形態  :無償資金協力

2. 協力金額  :1992年度8.4億円、1993年度8.03億円、1994年度8.77億円

3. E/N署名日  :1992年7月21日、1993年7月3日、1994年8月

4. 相手国実施機関:保健省チョーライ病院

5. 協力の内容 :1966年以来、我が国ODAにより、専門家の派遣、病院施設の改築等の協力を実施してきた同病院は、広く周辺住民から「日本病院」と呼ばれてきたが、病院施設・機材の老朽化及び容量の不足が著しいため、特に緊急を要する部分につき、施設の修復及び機材等の調達を実施。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 援助対象施設及び医療用機材(CTスキャナー、集中治療室用機材)は1995年12月に竣工したばかりであり、1995年5月よりプロジェクト方式技術協力によって専門家も派遣されているので、維持管理状況は良好。当初、医務局同士の連携が十分とは言えない状況であったが、派遣専門家の助言もあり、供与機材の管理の充実化が図られつつある。

2. 案件の選定・形成の適正度

 本件病院はベトナム随一ともいえる総合病院であり、ホーチミン市はもとより周辺の住民に対する医療サービスの拠点となっている。また、越国内各地の医師に対する研修が同病院において実施されることにもなっており、越国国内の医学の発展にも寄与している。従って、本件の適正には疑問の余地がない。

3. 当初目的の達成度及び効果

 老朽化した施設の機能を回復するというとりあえずの目的は達成したものと思われる。また、昨年度から実施しているプロジェクト方式技術協力によって、病院の管理運営に対して助言を続けていることから、病院の自立した運営についても改善が図られつつある。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 特になし。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 今後、我が国から供与した機材の維持補修が自立して実施できるように、引き続き現在実施中の技術協力を推進するべきと考える。

6. 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項

 規模の大きな医療分野の無償資金協力、特に機材供与を実施する場合、病院側が機材を有効に活用する管理体制を確立するため、技術協力を併せて実施することは望ましい。

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