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 ベトナム/カントー大学農学部技術協力

(1995年11月在ベトナム大使館)

〈案件概要〉

1. 援助形態  :プロジェクト方式技術協力

2. 協力期間  :1970年3月~1976年3月

3. 相手国実施機関:教育訓練省、カントー大学(旧南ベトナム)

4. 協力の内容 :研究教育分野の向上を通して、地域の農業発展に寄与するため、カントー大学農学部への約6年間にわたる長期専門家9名、短期専門家4名の派遣、研修員11名の受入れ、約1.6億円の機材を供与した。

<評価要旨>

1. 案件の維持・管理状況

 75年のサイゴン陥落に伴い、対南越経済協力が停止し、本件も、協定での協力期間である76年3月以前に終了したものである。本調査における大学関係者との会合において、当時の協力の様子等が説明されるなど、大学側には以前の日本との協力が十分意識の中にあるものと推察される。また、供与された研究用機材はその殆どが20年以上経過した現在でも使用されており、維持・管理が良好になされたものと思料される。

2. プロジェクトの選定・形成の適正度

 大学及び学部の創設当初に我が国の大学教育、研究等の協力を行うことは、有意義であるとともに、対象分野である農業は本地域の産業の正しく中核を担っているものであり、適切な協力と思料する。

3. 当初目的の達成度、効果及び効率性

 本件は、協定による協力期間に中断せざるを得なかった状況があるが、前述の通り、少なくとも供与機材は20年以上経過した現在でもそのほとんどが使用されており、当初の目的は十分達成されていると考えられる。

4. 環境への影響/WID(開発における女性)への配慮

特になし。

5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア

 92年の対越経済協力の再開後、越政府は我が国に対し、農学部改善のための校舎の建設、機材調達にかかる無償資金協力を要請し、94年1月E/N署名(一期)を行い、現在、工事が実施されている。また、本学への長期専門家の派遣を行い、大学教育の改善を目的に協力を実施しているとともに、今後の協力の可能性について検討を行っていることから、フォーローアップ等については、ある意味では既に実施されており、現協力を推進・拡大していくことが重要であると思料する。

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