2024年版開発協力白書 日本の国際協力

第Ⅲ部 課題別の取組

チリにおける草の根・人間の安全保障無償資金協力「タラガンテ消防団はしご車整備計画」において、はしご車のメンテナンス方法に関する指導を行う日本人技術者(写真:一般社団法人日本外交協会)

チリにおける草の根・人間の安全保障無償資金協力「タラガンテ消防団はしご車整備計画」において、はしご車のメンテナンス方法に関する指導を行う日本人技術者(写真:一般社団法人日本外交協会)

1 新しい時代の「質の高い成長」とそれを通じた貧困撲滅

(1)経済社会の自律性・強靭性の強化

日本はこれまで経済成長を実現すること、そしてその成長を「質の高い成長」解説とすることにより、最も基本的な開発課題である貧困撲滅を目指してきました。「質の高い成長」のためには、発展の基盤となるインフラ(経済社会基盤)の整備が重要です。また、民間セクターが中心的役割を担うことが鍵となり、産業の発展や貿易・投資の増大といった民間活動が活発になることが不可欠です。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復過程において、世界各国の経済に差異が生じています。同時に、ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢等の影響を受けて、世界経済は、エネルギーや食料価格の高騰、サプライチェーン注1の混乱といった課題に直面しています。とりわけ開発途上国では、貿易を促進し民間投資を呼び込むための能力構築や環境整備を行うことが困難な場合があり、開発途上国の経済社会の自律性・強靭(じん)性の強化の観点から、国際社会からの支援が求められています。

●日本の取組

■サプライチェーンの強靭化・多様化、経済の多角化
日本が円借款等を通じて整備・拡張を支援しているカンボジアのシハヌークビル港の様子(写真:JICA)

日本が円借款等を通じて整備・拡張を支援しているカンボジアのシハヌークビル港の様子(写真:JICA)

日本は開発途上国の輸出能力や競争力を向上させるため、開発途上国が貿易を行うために重要な港湾、道路、橋などの輸送網の整備、発電所・送電網など産業関連インフラの整備といったハード面での協力に加えて、貿易管理・輸出入手続の円滑化に向けて、税関職員や知的財産権の専門家の能力向上などの貿易関連分野における技術協力といったソフト面からも、開発途上国の貿易・投資環境や経済基盤の整備に向けた協力を行っています。

こうした協力を通じて、開発途上国の経済的強靭性と経済安全保障を強化していくことは、開発途上国の質の高い成長を確保しつつ、日本経済への裨(ひ)益という成長の好循環を確保していく上で喫緊の課題となっています。

こうした観点も踏まえ、日本が議長国を務め、2024年5月に開催された経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会では、近年のパンデミックや地政学的リスクの高まりの中、一部の国に過度に重要物資の供給を依存するリスクや経済的依存関係を武器化する動きが顕在化していることが指摘されました。その上で、閣僚声明を通じて、脆(ぜい)弱性を低減し、国際的なルールおよび規範を損なう慣行に対抗することを通じて、経済的強靭性および経済安全保障に関する協力を強化することへのコミットメントなどが確認されました。

同年7月のG7貿易大臣会合では、日本は、経済的威圧への対処の観点から、重要鉱物のサプライチェーン強靭化を含め、G7諸国自身の対抗力を強化すること、G7を超えた連携を促進することの必要性を強調しました。また、G7を始めとする同志国が結束して恣意的な輸出管理を認めず、官民が連携してその影響を緩和していくことの重要性を指摘しました。

サプライチェーン強靭化に資するインフラ支援の一例を挙げると、太平洋とインド洋を結ぶ結節点に位置し、カンボジアで唯一の大水深港であるシハヌークビル港において、円借款や技術協力、無償資金協力などを活用し、1999年からコンテナターミナルの整備・拡張、同港に隣接する経済特区の整備や、港湾公社の経営・運営能力の強化、港湾手続の電子化など、地域の中核港として機能させることを目指した包括的な協力を行っています。2024年9月には、建設工事を終えたコンテナターミナルの使用開始式典が行われました。経済特区には日本企業も進出しており、物流機能の強化などに向け、官民が連携しての協力が進展しています。

全世界を対象にサプライチェーン強靭化、持続的な物流システムの構築およびフードバリューチェーン注2強化に関する研修を実施しており、2023年度には計64人の行政官などが参加しました。インドネシアにおいては、2018年から、国境付近の離島6島で、水産施設の整備に加え、離島経済活性化のため水産物の高付加価値化や島外への流通などを整備するための技術協力を実施しています。

開発途上国の貿易を促進するための協力としては、日本は開発途上国産品の日本市場への輸入を促進するため、最恵国待遇関税率より低い税率を適用するという一般特恵関税制度(GSP)を導入しています。特に後発開発途上国(LDCs)解説に対して特別特恵関税制度を導入し、無税無枠措置解説をとっています。

また日本は、開発途上国との経済連携協定(EPA)解説や投資協定を積極的に推進しています。これらの協定により、貿易・投資の自由化(関税やサービス貿易障壁の削減・撤廃、税関手続の円滑化など)および海外に投資を行う企業やその投資財産保護を通じたビジネス環境の整備が促進され、日本企業の開発途上国市場への進出を後押しし、ひいては開発途上国の経済成長にも資することが期待されます。例えば、2024年には、バングラデシュやアラブ首長国連邦との間でEPAの交渉を開始しました。なお、EPAの円滑な実施に関しては、開発途上国の税関に対し、その適正な運用に必要な税関手続に関する技術支援も実施しています。

日本を含む先進国による支援をさらに推進するものとして、世界貿易機関(WTO)やOECDを始めとする様々な国際機関などにおいて「貿易のための援助(AfT)」解説に関する議論が活発になっています。日本は、AfTを実施する国際貿易センター(ITC)などに拠出し、開発途上国が貿易交渉を進め、国際市場に参入するための能力を強化すること、およびWTO協定を履行する能力を付けることを目指しています。2024年には、日本はITCを通じて、アフリカの女性起業家に対する電子商取引の活用に向けた支援、ナイジェリアにおけるワクチンの生産および配布の拡大に向けた技術協力、ナイジェリアを中心とする西アフリカの政府、ビジネス支援機関(貿易振興機関・商工会議所など)、零細・中小企業に対する能力構築支援、ウクライナにおける避難民の就労および起業支援などを行っています。

税関への支援に関しては、ASEAN諸国を中心に、開発途上国の税関職員を対象とした研修や日本の税関職員を現地に派遣する専門家派遣を実施しており、日本の税関が有する専門的知見や経験などの共有を通じて、開発途上国の税関の能力向上を目的とした支援を積極的に行っています。特にASEAN 6か国注3には日本の税関職員をJICA専門家として長期派遣し、ニーズに応じた支援を実施しています。さらに、カンボジア、タイ、ラオスでは2024年7月から3か国の広域プロジェクトとしてメコン地域の連結性向上に向けた支援も実施しています。また、世界税関機構(WCO)への拠出を通じて、WCOが有する国際標準の導入や各国のベスト・プラクティスの共有により、国際貿易の円滑化および安全確保の両立などに貢献しています。さらに、JICA/WCO合同プロジェクトであるマスタートレーナープログラムを2016年にアフリカ地域向けに開始し、太平洋島嶼(しょ)国地域および中央アジア・コーカサス地域にも対象を拡大しつつ、2024年現在、計37か国において教官養成や研修教材作成を支援し、持続的な研修能力の向上に貢献しています。

■金融・資本市場制度整備支援等
ザンビアにおいて、地方の商工会議所メンバーや中小企業家を対象に、銀行から融資を受ける際に必要な帳簿の付け方を学ぶ会計ワークショップを実施するJICA海外協力隊員(写真:JICA)

ザンビアにおいて、地方の商工会議所メンバーや中小企業家を対象に、銀行から融資を受ける際に必要な帳簿の付け方を学ぶ会計ワークショップを実施するJICA海外協力隊員(写真:JICA)

開発途上国の持続的な経済発展にとって、健全かつ安定的な金融システムや円滑な金融・資本市場は必要不可欠な基盤です。金融のグローバル化が進展する中で、新興市場国における金融システムを適切に整備し、健全な金融市場の発展を支援することが大切です。こうした考えの下、JICAの課題別研修を通じて、金融規制監督や証券取引所整備等に関する研修を実施しました。また、金融庁は、アジア地域の金融に関する共通の課題に係る金融当局間の意見交換や協力の強化を目的として、アジア諸国の規制監督当局者の参加を得て、アジア・ハイレベル金融規制当局者フォーラムを開催しました。具体的には、2024年3月に実施した第1回会合では、自然災害プロテクションギャップ、アジアでのトランジション・ファイナンスを扱い、計6か国37人が参加、同年10月に実施した第2回会合では金融セクターの持続性・強靭性強化における規制当局の役割、トランジション・ファイナンスを扱い、計9か国51人が参加しました。

■国内資金動員支援

開発途上国が、自らのオーナーシップ(主体的な取組)で様々な開発課題を解決し、質の高い成長を達成するためには、開発途上国が必要な開発資金を税収などの形で、自らの力で確保していくことが重要です。これを「国内資金動員」といい、持続可能な開発目標(SDGs)解説を達成するための開発資金が不足する中、重要性が指摘されており、日本は、国際機関などとも協働しながら、この分野の議論に貢献するとともに、国内資金動員に関連した支援を開発途上国に対して提供しています。例えば、日本は、開発途上国の税務行政の改善などを目的とした技術協力に積極的に取り組んでおり、2024年には、納税者管理、国際課税、徴収などの分野について、フィリピン、ベトナム、ラオスで、国税庁の職員がJICA長期専門家として活動しました。さらに、開発途上国の税務職員などを対象に、国際税務行政セミナー(ISTAX)や国際課税研修なども実施しています。また、タイでは固定資産評価能力プロジェクトが2022年11月から実施されています。国際通貨基金(IMF)やアジア開発銀行(ADB)が実施する国内資金動員を含む税分野の技術支援についても、人材面・知識面・資金面における協力を行っています。

また、多国籍企業などによる課税逃れの防止に取り組むOECD/G20 BEPSプロジェクト解説の実施も、開発途上国の持続的な発展にとって重要です。このプロジェクトを各国が協調して実施することで、開発途上国は多国籍企業の課税逃れに適切に対処し、自国において適正な税の賦課徴収ができるようになります。また、税制・税務執行が国際基準に沿ったものとなり、企業や投資家にとって、安定的で予見可能性の高い、魅力的な投資環境が整備されることとなります。現在、OECD/G20 BEPS包摂的枠組み(BEPSプロジェクトで合意された事項を実施する枠組み)には、開発途上国を含む約145の国・地域が参加しています。経済のグローバル化およびデジタル化に伴う課税上の課題に対応するため、2021年にこの枠組みの下で合意された「2本の柱」の解決策解説の実施に向けて、「第1の柱」の多数国間条約策定などのための議論や、各国による「第2の柱」に係る国内法の改正などの作業が進められており、日本としても国際機関への拠出を通じて開発途上国の「2本の柱」の解決策の実施を支援しています。

■産業人材育成、雇用創出を含む労働分野の支援
2024年2月、エチオピアにおいて日本の支援により建設された「カイゼン」を通じた人材育成の拠点であるTICAD産業人材育成センターを訪問する深澤外務大臣政務官(当時)

2024年2月、エチオピアにおいて日本の支援により建設された「カイゼン」を通じた人材育成の拠点であるTICAD産業人材育成センターを訪問する深澤外務大臣政務官(当時)

エチオピアに対する技術協力「コメ生産向上に向けた技術移転能力強化プロジェクト」において、エチオピア人研究員とJICA専門家が試験圃(ほ)場でイネ根群分布調査を実施する様子(写真:JICA)

エチオピアに対する技術協力「コメ生産向上に向けた技術移転能力強化プロジェクト」において、エチオピア人研究員とJICA専門家が試験圃(ほ)場でイネ根群分布調査を実施する様子(写真:JICA)

質の高い成長の実現には、産業発展を支える産業人材の育成が重要です。日本は、教育・訓練を受ける機会が限られがちな開発途上国において、多様な技術や技能を有する産業人材を育成するため、各国で拠点となる技術専門学校および職業訓練校への支援を実施しています。支援の実施に当たり、日本は民間セクターとも連携し、日本の知見・ノウハウをいかし、教員・指導員の能力強化、訓練校の運営能力強化、カリキュラム・教材の開発・改訂支援などを行い、教育と雇用との結び付きをより強化する取組を行っています。

2016年から2024年の間に、産業界と連携するなどし、15か国21事業を通じて、19の職業技術教育訓練(TVET:Technical and Vocational Education and Training)機関などに対して、施設および機材の整備を含む複合的な支援を行いました。2024年には、20か国・地域13案件で、女性の生計向上を目的とした技能開発にも貢献しました。

アジア地域では、2023年9月に発表した「日 ASEAN包括的連結性イニシアティブ」において、今後3年間で5,000人の人材育成を実施することを示しており、課題別研修や人材育成奨学計画(JDS)など様々な事業を通じて、ASEAN諸国の国造りを担う人材育成に協力していきます。

2017年度から実施している「イノベーティブ・アジア」事業では、アジアの開発途上国の優秀な理系学生を対象に、日本での留学や企業などでのインターンシップの機会を提供し、日本とアジア各国との間で高度人材の還流を促進しています。

厚生労働省では、インドネシア、カンボジア、ベトナム、ラオスを対象に、質の高い労働力の育成・確保を図るため、これまでに政府および民間において培ってきた日本の技能評価システム(日本の国家試験である技能検定試験や技能競技大会)のノウハウを移転する研修注4を日本国内および対象国内で行っています。2023年度にこれらの研修に参加したのは、4か国合計100人で、これにより、対象国の技能評価システムの構築・改善が進み、現地の技能労働者の育成が促進されるとともに、雇用の機会が増大して、技能労働者の社会的地位も向上することが期待されています。

アフリカ地域では一人ひとりの持続的な成長に向けて、産官学連携によるABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)注5やアフリカ・カイゼン注6イニシアティブ、国際機関と連携した技術支援などを通じて、産業人材の育成を支援しています(ABEイニシアティブについては第Ⅳ部8および第Ⅴ部1(6)を参照)。

日本は、労働分野における支援も進めています。社会経済情勢の悪化の影響は、若者、女性を始めとした社会的に脆弱な立場におかれやすい人々に強く表れがちです。安定した雇用を生み出していくためには、それぞれの国が社会的セーフティネットを構築してリスクに備えるとともに、全ての働く人のディーセント・ワーク(SDGsの目標8で設定された働きがいのある人間らしい仕事)の実現に向けた支援や対応が国際的にも強く求められています。日本は、国際労働機関(ILO)への拠出などを通じて、アフリカ、中東、アジアにおいて、若者や女性の雇用の創出、労働安全衛生水準の向上、社会保険制度の整備などの協力を行うなど、世界の様々な地域においてディーセント・ワークの実現に貢献しています。

案件紹介1

イラク

SDGs1 SDGs5

イラクにおけるコミュニティを基盤とした融和と再統合
国際機関拠出金(2021年4月~2022年9月)
地元企業と連携した帰還民女性の生活再建支援

2014年、イスラム過激派組織「イラクとレバントのイスラム国(ISIL)」の侵攻により、イラクでは人口の15%に当たる600万人以上が故郷を追われ、家を失い避難民となり、地域社会が破壊される惨禍に見舞われました。現在も100万人近くが国内避難民として生活しており、故郷への帰還のためには、住居の確保、インフラの復旧、教育や職業訓練、ISILの残忍な行為によるトラウマへの心理ケアなど、多くの課題が山積しています。

日本は、ISILの侵攻を受けたイラク北西部において国連開発計画(UNDP)を通じ、キャッシュ・フォー・ワーク注1活動や職業訓練、起業支援、家屋修復などの人道支援を重点的に展開してきました。

その中で、地元企業であるテクノスター社から日本製ミシン100台の寄贈の申し出があったことから、大使館、UNDP、同社で連携し、日本がUNDPを通じて支援しているアンバール県で職業訓練に参加した女性たちに対し、同社がミシンの寄贈を行いました。

ミシンを受け取った女性からは、「故郷に戻っても何も残っていなかった。仕事も無く、特に世帯主を失った家庭や女性にとって、生計手段の確保は非常に厳しい。自分自身も夫を失い仕事もない女性の一人だったが、今回身につけた裁縫技術と寄贈されたミシンで、小さなビジネスを始めたい。」との言葉が寄せられました。

日本による人道支援とイラクの地元企業による貢献によって、イラクの脆(ぜい)弱な女性たちの保護および生計支援が実現しています。日本は今後も、様々な形で国内避難民の保護や帰還民の生活再建を後押ししていきます。

アンバール県に帰還した元国内避難民の女性が裁縫訓練を受ける様子(写真:UNDPイラク事務所)

アンバール県に帰還した元国内避難民の女性が裁縫訓練を受ける様子(写真:UNDPイラク事務所)

ブラザー社のミシンを受け取る女性とこどもたち(写真:UNDPイラク事務所)

ブラザー社のミシンを受け取る女性とこどもたち(写真:UNDPイラク事務所)

注1 自然災害や人道危機発生時の支援において、被災者や難民を一時的に雇用し、労働の対価を支払うことで自立を支援する方法。

■資源・エネルギーへのアクセス確保
インドネシアに対する有償資金協力「アサハン第三水力発電所建設計画」を通じて建設された導水トンネル(写真:Otto Ferdinand)

インドネシアに対する有償資金協力「アサハン第三水力発電所建設計画」を通じて建設された導水トンネル(写真:Otto Ferdinand)

キューバに対する無償資金協力「青年の島における電力供給改善計画」の完工式において、発電所に設置された記念名盤の前で握手を交わすマレーロ・キューバ首相と平田駐キューバ日本国大使(当時)

キューバに対する無償資金協力「青年の島における電力供給改善計画」の完工式において、発電所に設置された記念名盤の前で握手を交わすマレーロ・キューバ首相と平田駐キューバ日本国大使(当時)

世界で電力にアクセスできない人々は2022年時点で約6.85億人に上ると言われています注7。電気やガスなどのエネルギー供給の欠如は、産業発達の遅れや雇用機会の喪失を引き起こし、貧困をより一層深めるといった問題につながります。今後、世界のエネルギー需要は、アジアを始めとする新興国や開発途上国を中心にますます増えることが予想されています。同時に気候変動対策は喫緊の課題です。そのような状況下、エネルギー供給源の多角化やエネルギー源の多様化などを通じて、2050年ネット・ゼロ排出目標達成に向けて脱炭素化をはかりつつ、エネルギー安全保障を確保していくことが重要です。日本は、各地域の経済・開発状況も重視しつつ、地域の特質に沿った支援を続けています。2024年10月、ASEAN関連首脳会議の機会を捉えて開催された日ラオス首脳会談において、ラオスに対するオファー型協力の検討を含め、周辺国との電力連結性強化とラオスのクリーン電力による脱炭素の促進に向けた協力を行いたい旨を表明しました。また、同日実施された第2回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合では、石破総理大臣より、将来的に地域内のクリーンエネルギー供給基地として、地域の脱炭素化に貢献するためにも、ラオスのオファー型協力を検討していきたい旨が述べられました。

日本は、開発途上国の持続可能な開発を推進するため、近代的なエネルギー供給を可能にする支援を提供し、産業育成のための電力の安定供給に取り組んでいます。省エネルギー設備や再生可能エネルギー(水力、太陽光、太陽熱、風力、地熱など)を活用した発電施設など、環境に配慮したインフラ整備も支援しています(気候変動に関する日本の取組については第Ⅲ部3(1)を参照)。

日本は、国土が広い海域にまたがり、気候変動の影響に脆弱な太平洋島嶼国地域において、エネルギー安全保障および低・脱炭素社会実現の観点から、グリッド接続型の再生可能エネルギーの主流化に向けた支援を行っています。また、ドミニカ共和国においては、輸入化石燃料に電力供給源の多くを依存する同国のエネルギー効率化を支援するため、円借款により、全国の公道における街灯のLED化などを支援しており、同国の公共セクターの省エネルギー化の促進および温室効果ガス排出量の削減に貢献することが期待されています。

2022年8月に開催した第8回アフリカ開発会議(TICAD 8)注8では、オーナーシップと共創、機動的な資金動員、多様なパートナーとの連携によるアプローチにより日本の貢献を最大化することを目的として、「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」が立ち上げられました。このイニシアティブに基づく取組として、再生可能エネルギー発電事業への民間投資や地熱発電量の拡大、脱炭素社会の実現に重要となる銅やレアメタルなどの鉱物資源分野での協力が表明されました。アフリカ各国が自然資源と生態系を適正に保全・活用し、持続可能な成長(グリーン成長)を実現するための支援として、アフリカパワープール(国際送電網)、配電網、系統安定化の整備などを実施しています。

■食料安全保障および栄養に向けた取組
ドミニカ共和国で実施中のJICA草の根技術協力で活動するJICA専門家、JICA海外協力隊員と現地の農家。梨の産地である千葉県松戸市から、育種研究家や大学教授、農園経営者など多岐にわたる専門家が参画し、日本梨を同国ラ・クラタ地区の特産品に育てる取組が行われている。(写真:JICA)

ドミニカ共和国で実施中のJICA草の根技術協力で活動するJICA専門家、JICA海外協力隊員と現地の農家。梨の産地である千葉県松戸市から、育種研究家や大学教授、農園経営者など多岐にわたる専門家が参画し、日本梨を同国ラ・クラタ地区の特産品に育てる取組が行われている。(写真:JICA)

日本が設立以降40年以上にわたり協力を継続するケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学において、研究指導を行うJICA専門家(写真:JICA)

日本が設立以降40年以上にわたり協力を継続するケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学において、研究指導を行うJICA専門家(写真:JICA)

「世界の食料安全保障と栄養の現状2024」注9によると、2023年には7億1,300万人から7億5,300万人が飢餓状態にあるとされています。また、同報告書では、2030年になっても、約6億人が飢餓に直面すると予測しています。さらに、ロシアによるウクライナ侵略の長期化により、ウクライナ国内では人口の15%に当たる500万人が食料援助を必要としているとされているほか注10、2023年10月に発生したハマスなどによるテロ攻撃以降、ガザ近郊で急性食料不安に苦しむ人口は220万人に上るとされています注11

飢餓や貧困への国際社会による取組の加速が急務である中、日本は様々な二国間会談や多国間会議の場において、国際社会と連携しつつ、積極的に同問題に取り組む姿勢を示しています。2024年7月にブラジルで開催されたG20「飢餓と貧困に対するグローバル・アライアンス設立に関する閣僚級会合」に出席した日本は、同アライアンスが開発途上国の自助努力を支援しつつ、様々な主体と連携し、社会的課題の解決策を「共創」していくという、日本の開発協力の理念と軸を一にしているとして、その設立を支持しました。同年11月のG20リオデジャネイロ・サミットのセッション1「飢餓と貧困との闘い」において、日本は同アライアンスに参加することを表明しました。石破総理大臣は、日本が長年ブラジルで実施しているセラード注12開発を通して、不毛の大地を世界最大の大豆生産地に変えた経験を紹介し、森林伐採をせずに劣化した牧野を畑地へ転換する、持続可能な農業の実現に向けた協力も行っていくことを述べました。また、小規模農家の能力構築にも力を入れており、売ることを意識した営農・栽培スキルの向上を目指し、アフリカ・中南米を中心とする世界69か国に支援の輪を広げていることを述べました。さらに、日本の高い技術をいかし、温室効果ガスの低減を含めた持続可能で生産性の高い農林水産業を新たなパートナーにも広げていく決意を表明しました。

日本は、食料不足に直面している開発途上国からの要請に基づき、食糧援助注13を行っています。2024年度の案件としては、21か国・地域に対し、日本政府米を中心に総額61.5億円の支援を行いました。

二国間支援に加え、日本は、国際機関と連携した開発途上国での食料支援にも取り組んでいます。例えば、国連世界食糧計画(WFP)を通じて、教育の機会を促進する学校給食プログラムや、食料配布により農地や社会インフラ整備への参加を促す取組を実施しています。2024年8月には、洪水被害等の影響により食料危機が深刻化する南スーダンに対して、WFPを通じて5億円の無償資金協力を行うことを決定しました。WFPは2023年に世界120以上の国と地域で約1億5,200万人に対し、約370万トンの食料配布や現金給付を通じた食料支援などの活動を行っており、日本は2023年、WFPの事業に総額約2億897万ドルを拠出しました。

日本は、国際開発金融機関(MDBs)解説への拠出などを通じ、開発途上国の栄養改善を支援しています。例えば、世界銀行のグローバル・ファイナンシング・ファシリティ(GFF)解説を通じた母子保健・栄養分野への効果的な資金動員の推進や、栄養改善拡充のための信託基金解説を通じた開発途上国における栄養改善に係る政策策定の取組に貢献しています。開発政策において栄養を主流化する観点から、2021年12月に日本が主催した世界銀行グループの国際開発協会(IDA)第20次増資では、栄養を含む人的資本の強化を重点分野に盛り込みました。日本は、2021年12月に「東京栄養サミット2021」を主催し、岸田総理大臣(当時)は、3年間で3,000億円以上の栄養関連支援を表明し、2023年中に日本は約1,562億円規模の支援を行うことを決定しました。

さらに、日本は、アフリカの経済成長において重要な役割を果たす農業を重視しており、その発展に積極的に貢献しています。具体的には、アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)解説フェーズ2の下、RICEアプローチ解説において、灌漑(かんがい)施設の整備や、アジア稲とアフリカ稲を交配したネリカ(NERICA)解説を含む優良品種の開発とそれらの種子の増殖・普及、生産技術の普及支援など、コメ生産の量と品質の向上に向けた取組を進めています。CARDの対象は、これまでに32か国に拡大しています。2022年8月に開催したTICAD 8では、CARDを通じて15万人の人材育成を行い、2030年までのコメ生産量倍増(5,600万トン)を目標として掲げ、ウガンダを始めとする各国において取り組んでいます。

自給自足から「稼ぐため」の農業への転換を推進するため、日本は、小規模農家向け市場志向型農業振興(SHEP)アプローチ解説を通じ支援を実施しています。SHEPアプローチは、野菜や果物を生産する農家に対し「売るために作る」への意識変革を起こし、営農スキルや栽培スキルの向上によって農家の所得向上を目指しています。ケニアとの技術協力の中で生まれたこのプロジェクトは、世界約60か国で広がり、研修事業や専門家派遣などを通じて自給自足型農業からの転換を支援してきました。TICAD 8では、6万6,000人の「稼ぐ」ための農業転換支援を実施することを表明しています。また、TICAD 8では、アフリカ開発銀行の緊急食糧生産ファシリティへの協調融資による食料生産強化支援を行うことを表明し、2024年はコートジボワール、タンザニア、ナイジェリアに対して3億2,000万米ドルの支援を実施しています。

国際的な農産品市場の透明性向上を通じた食料安全保障の向上に貢献すべく、日本は、データ提供や事業費の拠出などを通じて、「農業市場情報システム(AMIS)」注14を支援する取組も行ってきました。2023年5月、G7広島サミットにおいてもAMISへの取組を強化することを確認しました。

日本は、開発途上国の食料生産基盤を強化するため、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)、国際農業研究協議グループ(CGIAR)、WFPなどの国際機関を通じた農業支援を行っています。例えば、日本は、FAOを通じて、開発途上国の農業・農村開発に対する技術協力や、食料・農業分野の国際基準・規範の策定、統計の整備に対する支援などを実施しています。また、15の国際農業研究機関からなるCGIARが行う品種開発やデジタル農業技術の導入など、生産力の向上と持続可能性の両立に向けた研究開発を支援しています。このほか、2023年4月のG7宮崎農業大臣会合にて、日本は、「民間セクター・小規模生産者連携強化(ELPS)」イニシアティブを設立し、日本企業と開発途上国の小規模農業者などをつなぎ、輸入農産物の安定的で持続可能なサプライチェーンの構築・強化に取り組んでいます。具体的には、2024年9月に、ELPS第1号案件として、タンザニアにおける「持続可能なコーヒー生産プロジェクト」を立ち上げました。環境持続可能性への配慮とコーヒーの生産性や品質改善などに係る支援を通じて、小規模なコーヒー生産者の生計向上だけでなく、民間企業もタンザニアからコーヒー原料を安定的に得られるようになることを目指しています。

日本は、こうした農業支援に加えて、国際獣疫事務局(WOAH)やFAOを通じた動物衛生の向上にも貢献しています。例えば、鳥インフルエンザ、口蹄(てい)疫、アフリカ豚熱(ASF)などの国境を越えて感染が拡大する動物の感染症に対処するため、WOAHとFAOが共同で設置した「越境性動物感染症の防疫のための世界的枠組み(GF-TADs)」の下、アジア・太平洋地域を中心に、動物衛生分野での国際機関の取組を支援しています。

用語解説

質の高い成長
成長の果実が社会全体に行き渡り、誰ひとり取り残さない「包摂性」、世代を超えた経済・社会・環境が調和する「持続可能性」、自然災害や経済危機などの様々なショックへの耐性および回復力に富んだ「強靭性」を兼ね備えた成長(開発協力大綱)。
後発開発途上国(LDCs:Least Developed Countries)
国連による開発途上国の所得別分類で、開発途上国の中でも特に開発が遅れており、2017年から2019年の一人当たりの国民総所得(GNI)が平均で1,018ドル以下などの基準を満たした国々。2024年現在、アジア7か国、大洋州3か国、中南米1か国、中東1か国、アフリカ33か国の45か国が該当する。
無税無枠措置
後発開発途上国(LDCs)からの輸入産品に対し、原則無税とし、数量制限も行わないとする措置。日本はこれまで、同措置の対象品目を拡大してきており、全品目の約98%を無税無枠で輸入可能としている。
経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)
特定の国や地域の間で物品の関税やサービス貿易の障壁などを削減・撤廃することを目的とする自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)に加え、投資、人の移動、知的財産の保護や競争政策におけるルール作り、様々な分野での協力の要素などを含む、幅広い経済関係の強化を目的とする協定。このような協定によって、国と国との貿易・投資がより活発になり、さらなる経済成長につながることが期待される。
貿易のための援助(AfT:Aid for Trade)
開発途上国が世界貿易機関(WTO)の多角的貿易体制の下で、貿易を通じて経済成長と貧困削減を達成することを目的として、開発途上国に対し、貿易関連の能力向上のための支援やインフラ整備の支援を行うもの。WTOでは、開発途上国が多角的な自由貿易体制に参加することを通じて開発を促進することが重視されている。
持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)/持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)
ミレニアム開発目標(MDGs、2001年)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標。17のゴール・169のターゲットから構成される。
OECD/G20 BEPSプロジェクト
2012年6月に経済協力開発機構(OECD)租税委員会が立ち上げたもので、公正な競争条件(Level Playing Field)確保という考えの下、多国籍企業が課税所得を人為的に操作し、課税逃れを行うこと(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)がないよう、国際課税ルール全体を見直し、世界経済ならびに企業行動の実態に即したものにするとともに、各国政府・グローバル企業の透明性を高めることを目指している。
「2本の柱」の解決策
国境を越えて提供されるようなサービスには、事業所やサーバーなどの物理的拠点が国内になければ課税できないというのが国際課税制度の原則であるが、経済のデジタル化に伴い、物理的拠点が存在しない市場国の消費者に対して、インターネットを介して提供されるサービスから生じる利益には課税できないという課題が生じている。こうした状況に対し、物理的拠点が存在しない一部の市場国が、課税漏れを防ぐ目的で、オンライン広告等の特定のデジタル事業を行っている企業に課税する「デジタルサービス税」を導入したが、これは各国の判断で行われる一方的な措置であるため、国際課税システムの不安定化をもたらしうる。「2本の柱」の解決策は、こうした課題に対応するために国際課税制度を改革するものであり、「第1の柱」は、デジタルサービス税のような一方的措置を廃止するとともに、大規模・高利益水準のグローバル企業について、物理的拠点の有無にかかわらず、市場国でも課税を行えるようにするためのルールの見直し等を行うもの。「第2の柱」は、外国企業誘致を目的とする法人税の引下げ競争に歯止めをかける観点から、グローバル・ミニマム課税の導入等を行うもの。
国際開発金融機関(MDBs:Multilateral Development Banks)
開発途上国の貧困削減や持続的な経済・社会的発展を、金融支援や技術支援、知的貢献を通じて総合的に支援する国際機関の総称。一般的にMDBsと言えば、全世界を支援対象とする世界銀行グループ(World Bank Group)と、各所轄地域を支援するアジア開発銀行(ADB)、米州開発銀行(IDB)、アフリカ開発銀行(AfDB)、欧州復興開発銀行(EBRD)の4つの地域開発金融機関を指す。
グローバル・ファイナンシング・ファシリティ(GFF:Global Financing Facility)
母子保健分野の資金リソースを拡充するために、2015年に世界銀行や国連などが立ち上げたイニシアティブ。女性やこどもの栄養状態改善を含む母子保健分野の政策の策定や、実施能力の向上のための技術支援を実施している。策定された計画の実行について、世界銀行の低利融資などを受けることをGFFによる支援の条件とすることで、資金動員効果を企図している。
栄養改善拡充のための信託基金
重度栄養不良国での栄養対策への投資を拡大し、栄養不良対策の実施のための能力開発を行うことを目的に、2009年に設立された基金。重度栄養不良国に対し、栄養改善に係る政策の策定や、実施能力向上のための技術支援を行い、当該国や世界銀行などによる栄養関連の投資を後押ししている。
アフリカ稲作振興のための共同体(CARD:Coalition for African Rice Development)
アフリカにおけるコメ生産拡大に向けた自助努力を支援するための戦略(イニシアティブ)であると同時に、関心あるコメ生産国と連携して活動することを目的としたドナーによる協議グループ。2008年のTICAD IVにおいて日本が国際NGOのアフリカ緑の革命のための同盟(AGRA)と共同で立ち上げ、2019年のTICAD 7ではフェーズ2を立ち上げた。
RICE(Resilience, Industrialization, Competitiveness, Empowerment)アプローチ
CARDフェーズ2で採用されたサブサハラ・アフリカのコメ生産量倍増のための取組。具体的には、気候変動や人口増に対応した生産安定化、民間セクターと協調した現地における産業形成、輸入米に対抗できる自国産米の品質向上、農家の生計・生活向上のための農業経営体系の構築が挙げられる。
ネリカ(NERICA:New Rice for Africa)
国際農業研究協議グループ(CGIAR)のアフリカ稲センター(Africa Rice Center)が、高収量のアジア稲と雑草や病虫害に強いアフリカ稲を交配することによって開発した稲の総称。従来の稲よりも(1)収量が多い、(2)生育期間が短く、短い雨季での栽培や、干ばつのリスクを回避できる、(3)耐乾性・耐病性が高く、アフリカ特有の高温で乾燥した気候にも負けない、などの特長がある。日本は、1996年以降、国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(JIRCAS)、JICAから研究者、専門家を派遣し、品種開発・普及を支援している。
小規模農家向け市場志向型農業振興(SHEP:Smallholder Horticulture Empowerment & Promotion)アプローチ
2006年に日本がケニアで開始した小規模農家支援のためのアプローチ。野菜や果物などを生産する農家に対し、「作ってから売る」から「売るために作る」への意識変革を促し、営農スキルや栽培スキルの向上によって農家の所得向上を目指すもので、アフリカを中心に世界各国で同アプローチを取り入れた活動を実践している。

  1. 注1 : 原材料の調達から生産、加工、流通、そして販売により需要者に提供されるまでの一連の流れのこと。
  2. 注2 : 農家、種・肥料・農機などの資機材の供給会社、農産物の加工会社、輸送・流通会社、販売会社など、多くの関係者の連携を通じて、生産から製造・加工、流通、消費に至る各段階の付加価値を連鎖させたもの。
  3. 注3 : カンボジア、タイ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、ラオスの6か国。
  4. 注4 : 「試験基準・試験問題等作成担当者研修」、「試験・採点等担当者研修」などがある。上記本文中の参加者数は、これらの研修の合計値。
  5. 注5 : 用語解説を参照。
  6. 注6 : どうすれば少しでも生産過程の無駄を省き、品質や生産性を上げることができるか、生産現場で働く一人ひとりが自ら発案し、実行していく手法。戦後の高度成長期の日本において、ものづくりの品質や生産性を高めるために製造業の現場で培われた取組で、「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」(5S)などが基本となっている。
  7. 注7 : 国際エネルギー機関(IEA)「Tracking SDG7:The Energy Progress Report, 2024」(「SDG7の進捗状況の追跡:エネルギー進捗報告書2024」)https://www.iea.org/reports/tracking-sdg7-the-energy-progress-report-2024
  8. 注8 : 用語解説「アフリカ開発会議」を参照。
  9. 注9 : FAO、IFAD、UNICEF、WFPおよびWHOが共同で作成した報告書
    https://www.who.int/publications/m/item/the-state-of-food-security-and-nutrition-in-the-world-2024
  10. 注10 : WFPホームページ https://www.wfp.org/emergencies/ukraine-emergency#:~:text=A%20total%20of%205%20million%20people%20%2815%20percent,of%20the%20population%29%20need%20food%20and%20livelihood%20assistance.
  11. 注11 : FAOホームページ https://www.fao.org/newsroom/detail/Fao-hunger-gaza/en#:~:text=Rome%20-%20The%20Food%20and%20Agriculture%20Organization%20of,Integrated%20Food%20Security%20Phase%20Classification%20%28IPC%29%20global%20initiative.
  12. 注12 : ブラジルの中西部に位置する約2億400万haにわたる地帯。ポルトガル語で「閉ざされた」の意味を持ち、酸性度が高く元来農耕不適地と見なされていた。
  13. 注13 : 貧困削減を含む経済社会開発努力を実施している開発途上国に対し、食糧援助規約に関連して行われる食糧援助を実施するため、必要な生産物および役務の調達のための資金を贈与する無償資金協力。
  14. 注14 : Agricultural Market Information Systemの略称。2011年に食料価格乱高下への対応策としてG20が立ち上げた、各国や企業、国際機関がタイムリーで正確かつ透明性のある農業・食料市場の情報(生産量や価格など)を共有するためのシステム。
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