※NGO:非政府組織(Non-Governmental Organizations)
11月22日、外務省において本年度第1回目のNGO相談員連絡会議が開催されました。これは、外務省のNGO支援策等について理解を深めるとともにNGO相談員業務に対する知識・ノウハウを一層充実させ、相談員相互の連携を深めることを目的とするもので、平成15年度より年2回開催されています。
今回の会議では、「連携の強化」をテーマに、本年度のNGO相談員17名の他、JICA本部市民参加協力室連携促進チーム担当者、JICA東京連携促進グループチーム長、更に国際協力推進員2名の出席を得て、NGO相談員間のみならず各地域でのJICAや国際協力推進員との連携も含めて具体的な議論・意見交換が行われました。
会議の主な内容は次のとおりです。
(1) | 本年度の日本NGO支援無償資金協力実施状況及びパキスタン地震に対する緊急人道支援におけるNGO支援、政府の支援概況の概説 |
(2) | NGOとJICAとの連携の現状、JICAのNGO支援事業、国際協力推進員の活動状況に関する説明 |
(3) | NGO相談員間の連携強化 |
(4) | NGO相談員連絡会議の地方開催の可能性について |
(5) | 今後のNGO相談員制度のあり方(相談業務実施体制について) |
また今回は、希望するNGO相談員には連絡会議前日の11月21日に開催された当省主催の「NGO活動における危機管理シンポジウム」に参加して頂き、最近関心を集めている緊急人道支援や紛争地における活動に際しての危機管理・安全管理について知識の向上を図る機会を設けました。NGO相談員17名中13名が出席し、日頃の相談業務を行う上でも関心の高いテーマであることが伺われました。
2月27日及び28日、本年度第2回目のNGO相談員連絡会議が愛媛県松山市において開催されました。NGO相談員が、相談業務に関する問題の共有を図り、相互の連携を深めることを目的とする本連絡会議は、これまで年2回外務省において開催されてきましたが、昨年11月の本年度第1回目の連絡会議での議論を踏まえ、開催地のNGO相談員受託団体である特定非営利活動法人えひめグローバルネットワークの協力を得て、初めての地方開催が実現することとなりました。
第1日目は松山東雲女子大学を会場に「NGO相談員と四国国際協力関係者との意見交換会 NGO相談員の役割~地域の視点から考える~」と題し、四国4県の県庁、国際交流協会、JICA四国支部、地元のNGOや大学関係者などを交えての会議が開催されました。
冒頭、松山東雲女子大学の別府惠子学長の御挨拶、塩崎外務副大臣の松山事務所の安村事務長の御挨拶があり、続いて外務省民間援助支援室よりNGO相談員制度の概要説明、各NGO相談員より団体紹介が行われました。次に、まず発題者から分科会のテーマ発表が行われ、(1)市民参加とNGO、(2)NGOと教育、(3)JICAとの連携、(4)マネジメントから見た四国のNGOと自治体等との連携、の4つのテーマに分かれてグループ討論が行われました。同時にNGO相談員による相談コーナーも開設、実際に会議参加者の質問や相談に対応するとともに、NGO相談員同士が業務の実施方法につき情報交換を行う場となりました。
最後に、全体会において各分科会の内容を発表、情報共有を図った上で意見交換が行われました。NGO相談員と国際交流協会・地方自治体との連携の必要性や、国際協力を地域活性化に繋げることが大切といった意見が出され、地方における国際協力やNGOの状況について考える大変貴重な機会となりました。
四国国際協力関係者との意見交換会
第1回分科会
第2日目は松山ユースホステルに会場を移し、NGO相談員によるワークショップが開催され、NGO相談員制度の改善に向けた意見交換・議論が行われました。始めに外務省民間援助支援室より第1回連絡会議における議事と提案を踏まえた平成18年度の実施方針等について説明し、続いて(1)広報、(2)相談者への対応、(3)より良いNGO相談員制度のあり方、の3つの分科会に分かれて議論が行われました。
その後、全体会において各分科会の議論内容の発表により情報共有を図り、今後のNGO相談員制度の改善に向けた提案が行われました。出された提案については、可能なものから順次実施することとし、検討が必要なものについては今後も引き続き議論していくこととなりました。
NGO相談員ワークショップ
全体会における発表
今回の連絡会議は、地方開催と並んで初のNGO相談員のイニシアティブによる会議として開催されましたが、分科会形式を取り入れ、NGO相談員が提示した個々のテーマについて掘り下げた議論を行うことができ、大変有意義な連絡会議となりました。
連絡会議の準備・運営にあたった竹内NGO相談員(特定非営利活動法人えひめグローバルネットワーク)のコメント:
今回の地方開催では、四国内の国際協力関係者が、外務省や全国のNGO相談員の方々と集い、顔を合わせて意見交換を図ることができました。発題者より「こないだの松山の会議、充実していて大変良かったですね。」「今回の会議は何かと有意義だったと思います。あれだけの人物が揃うことってないですよね。貴重な機会でした。」といった感想も届いています。また、今回、会場としてご協力いただいたことをきっかけとして、松山東雲女子大学との連携も始まりました。準備ではいろいろな方にお世話になりましたが、地方開催は、NGO活動の種まきと連動できる大きな魅力があったと思います。
6月27日、外務省において本年度第1回のNGO相談員連絡会議が開催されました。今年度の第1回連絡会議は、昨年度のNGO相談員受託団体の提案を受け、NGO相談員の新規受託団体のためにオリエンテーション的な内容を加え、この趣旨を踏まえ時期も例年より早い6月としました。
本年度のNGO相談員17名の他、JICA本部市民参加協力室連携促進チームの関係者等が参加し、NGO相談員業務に対する情報共有、意見交換及び具体的な議論が行われ、今後の業務を行う上での有意義な提案が数多く共有されました。また、国際協力推進員を始めとするJICAとの連携についても議論が行われました。
会議の主な内容は次のとおりです。
(1) 政府のNGOに対する協力(今年度の予算について)
(2) 今年度NGO相談員制度の改善点 -外務省からの報告-
(3) JICAのNGO協力 -JICAからの説明-
(4) NGO相談員とJICA国際協力推進員の連携例 -NGO相談員からの報告-
(5) NGO相談員業務に関するグループディスカッション
(イ) 個別相談サービス
(ロ) 出張サービス
(ハ) 広報
(6) グループディスカッションの発表
~地方開催2年目、今回は沖縄県において開催~
11月28日及び29日、本年度第2回目のNGO相談員連絡会議が沖縄県浦添市において開催されました。本連絡会議は、NGO相談員が、相談業務に関する問題の共有を図り、相互の連携を深めること等を目的とするもので、今回は受託団体である沖縄NGO活動推進協議会の協力を得て、沖縄県浦賀市において開催されました。地方開催は昨年度に引き続き2回目になります。
第1日目は、まずNGO相談員の連絡会議(第1部)が行われ、前回の会議で議論された事項についてのフォローアップ状況等を確認しました。物資寄付の受付けを行うNGO等の情報がまとめられた相談員共通の「資源台帳」の完成を受け、今後の活用方法等について話し合いました。また、同じく相談員共通のNGO及び国際協力等に関する基本的な用語をまとめた資料について、今後の作業内容等が話し合われました。
連絡会議後は、JICA沖縄、沖縄県庁、地域ボランティアセンター、沖縄県在住NGO、学校教員及び大学生等も参加する「地域会議」が行われました。本会議はテーマを3つ(NGOの海外活動について・中間支援組織・NGOと開発教育、国際理解教育)に分け、相談員やその他の参加者がテーマに関する実際の事例を発表し、それを元に議論を行い、それぞれの立場の取り組み及び観点等について情報の共有や意見交換を行いました。
第一日目終了後、地域会議の参加者も参加する懇親会が催され、沖縄の風土料理、琉球音楽、三線、踊りの温かい歓迎の中、意見交換や懇談を行いました。
![]() 地域会議の様子 |
![]() 連絡会議の様子 |
第2日目は、NGO相談員連絡会議(第2部)が行われました。本会議では、第1日目の連絡会議及び「地域会議」の内容を振り返り、改めて相談員間で議論を行い、NGO相談員制度に生かせる点等を模索しました。また、NGO相談員制度をさらに認知してもらうために、まずは団体のHP等身近で利用できうるツールを活用し広報を行うことの重要性を確認しました。さらに相談員としての経験共有・蓄積の必要性を改めて認識し、年度・受託団体が替わっても引き継いでいく制度を作っていくことを確認しました。
6月12日、外務省において第1回NGO相談員連絡会議を開催しました。
本会議を本制度開始(5月1日)直後に実施することで、本年度受託した17団体に本制度に対して正しく理解してもらい、また、相談員間の「横のつながり」を強め、17団体が連携し情報・意見交換を行うことでより質の高い相談員業務が可能になることから、昨年度から制度開始直後に開催しています。
今次会議では、昨年度の連絡会議において「相談員間における相談員としての知識と経験の共有」がより質の高い相談業務につながることが確認されましたが、右を受け、相談員としての知識と経験を共有するための仕組みづくりなどについて議論がされました。具体的には、相談員間の情報・意見交換の方法等が改善されました。
また、地域において市民に国際協力の意義・重要性を理解してもらい、市民参加型の国際協力を効果的に促進するために、JICAの国際協力推進員制度や相談員と国際協力推進員との連携等について、相談員とJICAの間で活発な意見交換が行われました。
11月12日、外務省において第2回NGO相談員連絡会議を開催しました。
今回の会議では、本制度の前半期に蓄積してきた相談員業務における経験、学習や問題意識をNGO相談員受託団体間で共有し、業務を行ってきた中で対応に窮した点や問題点等について議論するとともに、国際協力に関する広報におけるNGO相談員と外務省の連携及び地方と外務省の連携について、省内関係者と意見交換を行いました。
NGO相談員受託団体17のうち、半数以上が首都圏以外で活動を行っており、市民と最も近い距離で地域に根ざした活動を行うNGOならではの視点が生かされた意見や提案がNGO相談員から出され、今後の国際協力に関する広報におけるNGO相談員と外務省との連携及び地方と外務省との連携の可能性を探りました。