ODAとは? 援助政策

ガーナ国別援助計画概要

平成12年6月16日

1.政治・経済・社会情勢

 93年の民政移管以降、民主化、経済構造改革を比較的着実に進展させており、サブ・サハラ・アフリカ諸国の中では 開発が比較的順調に進んでいる。

2.開発上の課題

 農村地域を中心に貧困が深刻であり、年8%の経済成長による2020年までの中進国入りが大目標。主要課題は、農業部門の開発、基礎的生活基盤の改善(基礎教育、保健・医療、安全な水の供給)、マクロ経済の安定化、産業育成、基礎的経済インフラ整備、人材育成等である。

3.我が国の対ガーナ援助政策

(1)対ガーナ援助の意義

 良好な二国間関係、民主化、経済構造改革への主体的な取り組み、地域の中心国としての重要性、大きな援助需要を踏まえ、対アフリカ援助の重要拠点の一つとして支援していく。

(2)ODA大綱原則との関係

 総じて望ましい方向に向かっている。

(3)我が国援助の目指すべき方向

 貧困削減が最大の課題であることを踏まえ、経済成長に加えて、従来以上に貧困対策や社会開発側面を重視し、特に基礎的生活基盤の改善に関する援助を優先的に実施していく。

(4)重点分野・課題別援助方針

(イ)農業開発
 農業技術、農家経営、農民組織化等農業生産性向上に向けた努力を支援していく。

(ロ)基礎的生活分野
 (a)基礎教育
セクター・プログラム・アプローチを踏まえつつ教育施設等の拡充や各種技術支援を実施。
 (b)保健・医療(人口、HIV/AIDS、子供の健康)
HIV/AIDS等の感染症や国際寄生虫対策のための協力等を重視し、アフリカ全体に裨益する協力の実施をも検討していく。
 (c)安全な水の供給
水供給施設整備や運営管理及び衛生面における教育・啓蒙活動での支援を継続。

(ハ)経済構造改革
 貧困削減支援の一環として、マクロ経済の安定化に向けた経済構造改革への支援を継続。

(ニ)産業育成
 中小企業の育成や生産構造多様化等に向けた支援を検討していく。又、開発調査や青年海外 協力隊を通じた技術移転等を通じ、産業育成に不可欠な人材養成を支援。

(ホ)経済インフラ整備
 運輸・電力を始めとした基礎的経済インフラ整備の支援を実施していく。

(5)援助実施上の留意点

 (A)援助受け入れ体制・能力の強化、(B)債務問題への対応、(C)セクター・プログラム・アプローチ、(D)南南協力推進

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