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ベトナム共和国
「ラムドン省社会保護センター改善計画」
起工式 (平成10年5月12日)

 「本日の起工式を迎えることができたのは、日本政府、1994年以来センターの支援活動を行ってきた米国NGO「Health & Education Volunteers」、そしてベトナム関係機関がそれぞれ人道目的のために協力をした賜物です(社会省国際局次長・恵まれないこどもたち保護委員会委員長グエン・スアン・トウエ氏)」
 4年前は10人ほどしか生活できず、建物もみすぼらしいものだったセンターですが、今では100人を越すこどもたちや老人が生活をするようになりました。そこで、この度日本政府より、新たに教室6室、乳幼児介護室2室、女生徒用宿舎4室等を増築、さらにミシンセット、木工用工具等の職業訓練用機材を購入するための費用が援助されることになりました。
 式典中、米国NGOを代表して、チャン・ヴァン・カー氏は「ベトナム出身の米国人として、本日の起工式に出席できることを名誉に思う。・・・日本からの援助により、こどもの夢と幸福という目的のために関係者同志が力を合わせられることに感動している。」と挨拶を述べました。本日の起工式にはセンターに住む20人ほどの幼児や青年が参加していましたが、出席者の感動的な挨拶が続く中、感激のあまり涙を流す者たちもいたほどです。
 この感動的な式典の模様は、地元のTV、ラジオを始め、各紙で大々的に報道されました。

(*)案件概要:平成9年度 草の根無償資金協力
 ラムドン省は、ホーチミン市より北東約300kmの中部高原に位置しています。1993年、省内の身寄りのないこどもたちや老人の保護を目的としてラムドン省社会保護センターが設立されましたが、人数が増えて手狭な状態になっていました。
 今回、日本の援助により、教室を始め、乳幼児介護室や女生徒専用宿舎等各専用の部屋の増築および、孤児全員の将来自立のための職業訓練用機材の供与が行われました。中でも、女生徒宿舎は、思春期を迎えた女生徒を精神的肉体的迫害から守り、健全な成長を促すため、その効果が大いに期待されます。
 現在、ベトナムでは、ラムドン省社会保護センターを始めとして、各省でも同様の計画が実施され始めています。そのことからみても、今回の日本の協力は、現在ベトナム各地でみられるストリートチルドレン問題解決にも注目される一件といえるでしょう。

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