フィリピン共和国
「モーニング・ブリーズ小学校拡充計画」
引渡式(平成10年9月25日)
フィリピンの日本大使館に50枚ほどの絵が届きました。日本の資金協力により、新校舎が完成したモーニング・ブリーズ小学校の子供たちからです。色使いも豊かに、日本に対する感謝と親愛、フィリピンと日本の友好を願う気持ちがそれぞれの絵からあふれて出してきました。
絵に添えられたメッセージのほとんどは英語、そしていくつかはタガログ語で書かれていましたが、日本語のカタカナで書かれたものが2枚ありました。先生のお話によると、この小学校の子供たちの母親には日本へ出稼ぎに行っている人がたくさんいるということです。どうやら出稼ぎから帰ってきた母親がその子供たちに教えたようです。
統計によると、96年4月から9月までに海外へ出稼ぎに出たフィリピン人は90万人、総額で266億ペソを母国に送金しており、フィリピンの経済を支えています。しかし、フィリピンの家庭が離ればなれにならないような経済基盤を作り上げることがこの国に必須の課題といえましょう。子供の絵1枚にも、フィリピンの事情が現れてくるものであり、ODAの役割を再考させられる出来事でした。
案件概要:平成9年度草の根無償資金協力
メトロマニラの北部、カロオカン市にあるモーニングブリーズ小学校は、全校4,000人の児童を抱え、極端な教室不足の上、校舎自体も激しく痛んでいました。そこで日本の資金協力により新校舎が建設され、子供たちによりよい学習環境が提供されることになりました。

子供の絵
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