ODAとは?

東アジア開発イニシアティブ(IDEA)
福岡シンポジウム(概要と評価)

平成15年8月30日


1. 日程 8月30日(土曜日)(於:福岡市国際会議場)
2. 参加者
冒頭挨拶: 日出外務政務官、佐藤日本国際問題研究所長、山崎福岡市長
基調講演: ハオ・ナムホン上級大臣兼外務・国際協力大臣(カンボジア)、ASEAN1、中国、韓国及びアフリカ(ガーナ)、アジア開発銀行等の国際機関からの有識者(一部政府関係者)。
議長: 廣野良吉 成蹊大学名誉教授
3. 共催 外務省、日本国際問題研究所、協力:福岡県、福岡市
4. 意義と評価
(1) 東アジア開発イニシアティブ(IDEA)は、昨年1月に小泉総理が東南アジアを訪問した際、「共に歩み共に進む」精神を開発分野で打ち出すものとして提唱した。今次シンポジウムは、昨年8月に東京で開催された閣僚会合のフォローアップとして、東アジアの開発経験を学術的な観点から掘り下げて成功要因及び課題を分析・整理し、これを東アジアの更なる発展、及びアフリカをはじめとする他の地域の開発のために役立てていくことを目指した。
(2) 今次シンポジウムでは、東アジア開発モデルの多様性、国内経済・社会改革や東アジア地域協力の拡充の重要性、アジアの経験のアフリカでの活用といった課題について個人の資格で議論した。更に、民間投資の誘致及び開発における政府の役割やインフラ・制度・人材育成の重要性が改めて指摘された。
(3) 今次シンポジウムは、9月29日から東京にて開催される第3回アフリカ開発東京会議(TICADIII)に対する知的発信になった。更に、東アジア諸国及びアフリカ諸国の開発関連会議における知的材料を提供することができた。
(4) IDEA閣僚会合にも出席したカンボジア2のハオ・ナムホン上級大臣兼外務・国際協力大臣による基調講演では、わが国が提唱したIDEAに対する高い評価と支持が述べられると共に、第2回閣僚会合等に向けた強い期待が示された。
(5) 会場には多数の聴衆が集まり、基調講演、パネルディスカッションの後で行われた質疑応答では環境アセスメントを始め、ODA全般、東アジアや世界の開発問題に関する活発な議論が行われ、国民の関心の高さを伺わせた。
5. 今後の予定
(1) 今次シンポジウムの概要は、廣野議長の責任の下、議長サマリーとしてまとめられ、近日中に公表する予定。また、右サマリーも踏まえて、第2回IDEA閣僚会合に向けて準備を進めることとなった。
(2) 今次シンポジウムでは、南南協力、特にアジア・アフリカ協力についても有益な議論があったことから、今次シンポジウムの成果を、9月29日から行われる第3回アフリカ開発東京会議(TICAD III)においても活用していくこととなった。
(3) 参加者の間では、効率的・効果的な開発を考える上で、政府間での議論のみならず、民間の有識者が議論を行うことの重要性が改めて認識され、今後、知的ネットワークの強化に努めることとなった。



1.ASEAN:ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム。
2.カンボジアは第一回IDEA閣僚会合当時、ASEANの議長国を務めていた。


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