グローカル外交ネット
昭和村とイーグルポイント市の絆と変わらぬ友情
米国独立250周年をともに祝う
昭和村役場 企画課
1 イーグルポイント市との交流の始まりと深まり
群馬県昭和村の国際姉妹都市であるアメリカ合衆国オレゴン州ジャクソン郡イーグルポイント市は、人口約9,900人の自然豊かな小都市です。かつては周辺の湖や国立公園への観光拠点として栄え、19世紀半ばの開拓以降は農業や製材業などを基盤に発展しました。現在も1872年創業の水力式製粉所「ビュート・クリーク・ミル」が市のシンボルとなっており、歴史的景観や地域文化を大切にしています。
近年は、安全で落ち着いた住環境から住宅地としての人気が高まり、人口は緩やかに増加しています。現在の地域経済はサービス業や小売業が中心で、近隣都市への通勤者も多く、大自然と都市機能が調和したベッドタウンとしての役割を担いながら発展を続けています。
両市村の友好交流は、かつて本村教育委員会にALT(外国語指導助手)として配属されたアメリカ人青年、ジョン・ペイン氏の「私の故郷・イーグルポイントは昭和村のようにのどかなところで、中学生の受け入れも可能ではないか」という提案がきっかけでした。
こうした縁から交流が始まり、平成17年(2005年)に姉妹都市提携が実現し、さらに、平成23年(2011年)には、両市村間で友好宣言の書面を取り交わしました。
以来、本村の中学生の海外交流事業として、生徒の派遣および受け入れを継続するとともに、首長や議会議員をはじめとする関係者間の親交も深めており、現在では幅広い世代で多様な交流が行われています。コロナ禍においても、GIGAスクール構想により配備されたタブレット端末を活用し、生徒たちがオンライン上での交流を果たしました。
盛大に開催された独立250周年記念式典パレード
2 髙橋村長率いる訪問団の「アメリカ合衆国独立250周年記念式典」参加
昨年10月、イーグルポイント市のカシー・セル市長をはじめ、昭和村に縁のある方々が来日され、本村で開催された「昭和の秋まつり」にご参加いただきました。その際、同市より、今年開催する「アメリカ合衆国独立250周年記念式典」へご招待いただいたことから、髙橋村長や村議会議員らで構成される訪問団が同市を表敬訪問し、記念式典へ出席する運びとなりました。
現地時間の7月3日、訪問団一行は羽田空港から8時間25分のフライトを経て、シアトル・タコマ国際空港に到着しました。そこから乗り継いでオレゴン州のメドフォード空港に到着したのは、昭和村を出発してから実に24時間後のことでした。長旅の疲れもありましたが、カシー市長をはじめとする顔なじみの方々の笑顔や、地元の学生など多くの方々の温かい出迎えに心が和みました。
抜けるような晴天に恵まれた翌7月4日はアメリカ合衆国の独立記念日であり、その250周年を祝う記念パレードが市内で盛大に催されました。髙橋村長と在ポートランド領事事務所の等々力(とどりき)総領事は、カシー市長とともにオープンカーに同乗したほか、村議会の永井議長をはじめとする議員と、以前に生徒として本村を訪れた現地の皆さんはトロリーバスに乗車してパレードに参加しました。通りには多くの人々が繰り出し、道路や住宅、自動車など至る所に星条旗が飾られており、祝祭を盛大に祝う文化の違いも感じられました。また、沿道を埋め尽くす市民の皆さんからは大歓声で歓迎していただき、一行は笑顔で応えました。パレード終盤には新旧の軍用機が上空を通過し、お祝いのムードに華を添えていました。
オープンカーから手を振るカシー市長と髙橋村長
その日の夜は、元市長のボブ・ラッセル氏のお宅にお招きいただき、ご自宅の庭でバーベキューをごちそうになりました。地元の消防署長や警察署長、両市村の交流の受け入れを担う財団の方々も集まり、和やかな雰囲気で歓談しました。午後9時になり、ようやく辺りが暗闇に包まれると花火が盛大に打ち上げられ、これを皆さんとともに鑑賞する中、充実した一日は締めくくられました。
翌7月5日も晴天に恵まれ、イーグルポイント市の計らいで、私たちはクレーターレイク国立公園を案内していただきました。この湖はマザマ山の噴火活動で形成され、最深部が597mと米国で最も深い湖として知られています。河川の流入や流出がないため非常に青く澄んでおり、鏡のように波一つない美しい景色を堪能しました。
翌7月6日は、イーグルポイント市役所や警察署、消防署をそれぞれ訪問しました。ジャクソン郡消防署第3地区では、本村の永井村議会議長からマイク・ハッシー署長へ、昭和村消防団の法被(はっぴ)が贈られるなど交流を重ねました。
現地での最終日となった翌7月7日は、カシー市長宅に招かれ最後の夕食会を楽しみました。カシー市長は髙橋村長から贈られた浴衣を着付けて登場され、和やかな雰囲気の中で別れを惜しみました。
永井議長から贈られた法被姿のマイク・ハッシー署長
3 おわりに
今回の訪問を通じ、国境や言葉の壁を越えてお互いが信頼し、しっかりと心が通じ合っていることを実感しました。滞在中は毎晩のように歓迎会を催していただくなど、現地の方々の温かいおもてなしの心に触れました。雄大で美しい自然と温かい人々に囲まれたイーグルポイント市は、本村の中学生がホームステイをするのにふさわしい素晴らしい場所であるとあらためて認識しています。市を挙げての温かい歓迎を受け、両市村の結びつきを一層強固にする非常に有意義な訪問となりました。
