グローカル外交ネット
岐阜から広がるモロッコ文化
在モロッコ日本国大使館
2026年5月25日、中田昌宏駐モロッコ王国日本国大使は、江崎禎英岐阜県知事を表敬訪問した他、「ぎふワールド・ローズガーデン」及び山田在岐阜モロッコ王国名誉領事を訪問しました。本稿では、中田大使の岐阜県訪問の模様に加え、モロッコ王国と日本及び岐阜県との交流について紹介します。
1 日本とモロッコ王国
モロッコ王国は、アフリカ北西部に位置し、アラブ諸国の中でも最古の王国です。モロッコは1956年にフランス保護領から独立し、同年、日本はモロッコの独立を承認しました。それ以降、皇室・王室間の友好関係を基礎として長年良好な関係を築いており、モロッコ国民は、日本を伝統と革新を両立した国として敬意を持ち、強い親日感情を抱いています。そして本年、日本とモロッコは、外交関係樹立70周年という記念すべき年を迎えました。
5月には茂木外務大臣とブリタ・モロッコ外務大臣との間でテレビ会談が行われ、会談後に外相共同声明に署名しました。同声明においては、政治、経済、開発協力、文化の各分野における連携を強化する旨が表明されました。経済面では、欧州、アラブ諸国、アフリカのいずれにもアクセス可能な「ゲートウェイ」として75以上の日本企業がモロッコで活動しており、日本にとって重要なパートナーであると同時に、日本企業はモロッコで6.5万人以上の雇用を生み出し、モロッコの経済発展に大きく貢献しています。また、文化面でも、本年6月に、東京国立博物館とモロッコ博物館財団の間で文化交流に関する覚書を締結する等、協力関係が着実に発展しています。
さらに、モロッコは、2030年FIFAワールドカップ共催に向けインフラ整備を加速させています。国外からの観光客は年間2000万人に達し、アフリカ有数の観光地となっています。また、コロナ後は、モロッコを訪問する日本人観光客が増加する等、人的交流も回復傾向にあります。
2 岐阜県とモロッコ王国
岐阜県は、2007年にウジュダ・アンガッド府との間で友好交流に関する覚書を締結、その後2018年には追加文書に調印しています。また、2018年にマラケシュ・サフィ州との間でも友好協力に関する覚書を締結しています。
2009~2014年の間、岐阜県は毎年ウジュダ・アンガッド府技術職員1名を受入れ研修を実施し、2010年~2015年にかけて、岐阜県の教員2名がJICAのボランティア派遣制度を活用し、モロッコに派遣されました。また、2017年及び2020年には、ウジュダ・アンガッド府職員が岐阜県を訪問し、公園・緑地について関係者と意見交換を行ったほか、県内の緑地の視察等を実施しました。2022年には岐阜県可児市に所在する「ぎふワールド・ローズガーデン」の一角に「モロッコ・ガーデン」がオープンし、モロッコ職人の手により造られた美しい門や噴水等のモロッコ建築・装飾文化に触れることができるようになりました。
3 中田大使の岐阜県訪問
岐阜県庁での江崎禎英知事との面談では、中田大使が先に実施したウジュダ・アンガッド府及び同府に所在するモハメッド1世大学との意見交換の概要について共有するとともに、これらモロッコ側から寄せられた岐阜県との関係強化に向けた要望を踏まえて、今後の連携方策や姉妹都市間交流の展開について意見交換を行いました。
また、中田大使は、「モロッコ・ガーデン」を有する「ぎふワールド・ローズガーデン」を訪問し、同園関係者との面談及び園内を視察しました。同園は例年約40万人の来場者を受入れていますが、昨年は約60万人の来場者があった旨説明を受けました。今後も同園を通じてモロッコ文化が発信されることが期待されます。
さらに、中田大使は山田在岐阜モロッコ王国名誉領事と面談を行い、同領事の活動ぶりについて説明を受けると共に、岐阜県とモロッコの関係に係る事情について意見交換することができました。
(「ぎふワールド・ローズガーデン」の「モロッコ・ガーデン」を訪問した中田昌宏駐モロッコ王国日本国大使)
