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「徳島の夕べ」徳島自慢の食材、香港で大盛況
徳島県経済産業部商務流通室
室長 髙尾一仁
1 本イベントの概要と成果


4月25日(金曜日)、香港日本人倶楽部において、在香港日本国総領事館に後援いただき「徳島の夕べ」を開催しました。
徳島県は、2025年4月23日から26日にかけて、県産品プロモーションのため、後藤田徳島県知事と県内事業者27社が、香港・マカオを訪問し、24日には現地の商業施設等への知事による「トップセールス」、25日には香港において県内事業者と、香港の地場のバイヤー等52社との「県産品商談会」等を開催しました。
そして、「県産品商談会」の後開催した「徳島の夕べ」では、在香港日本国総領事館の三浦大使やジェトロ香港の杉山所長はじめ、香港の4大商工団体や香港貿易発展局、地場のスーパー、香港で活躍する日本食関係者や日系企業など、香港の経済界を代表する方々約40名をお招きして、阿波尾鶏や鳴門金時、すだち、天恵菇(直径7センチ以上の巨大椎茸)、すだちぶり、半田そうめん、お酒など、本県自慢の食を楽しんで頂きながら、活発な交流が行われました。
香港で日本食を手広く扱う日本料理店協会や実業家はじめ、香港経済界に県産品に興味を持って頂いたのはもとより、香港の小学生向けに阿波踊り教室をしている方や情報発信力ある方など、幅広い方との交流もでき、今後の香港での県の新たな取組みに繋がる関係が構築できたのは非常に大きな成果となりました。
また、後藤田知事からは、徳島阿波踊り空港と香港との国際定期便の就航や、県内のゴルフ場などを紹介し、「新たに就航した定期便で是非徳島にゴルフに来てください」と、本県の観光PRもしっかりと行いました。
2 外務省と連携することの利点
「徳島の夕べ」開催にあたり、ご後援いただきました在香港日本国総領事館には大変お世話になりました。今回の開催は準備期間が短かったのですが、現地での会場との調整、提供する県食材の扱い、招待者の調整など、総領事館から手厚いご支援を頂くとともに、何より心強かったのは定期的にオンライン会議で進捗の共有・確認とスケジュール感のアドバイスをいただき、安心して準備ができたことです。
また、会場に総領事館の方にもお越し頂き、スムーズな運営管理ができました。
3 徳島県の国際化及び地方創生へ向けた意気込み
日本国内では、2070年に3割人口が減ると推計される中、徳島県では、アジア地域など海外に対して、インバウンド誘致と輸出拡大を目指し、政府機関等と積極的に交流を行っています。
昨年(2024年)の10月には、タイの政府機関と産業連携に関するMOUを締結するとともに、県内企業等とともに経済ミッションを行い、タイの企業との商談会を開催するなど、経済交流を深めました。
同11月には、ドイツのニーダーザクセン州と、2007年に締結した「交流に関する共同宣言」を時代の流れに沿って進化させるべく、新たに「交流推進に関する共同宣言」を締結しました。
同11月と2025年3月には、インドとの経済交流を進めるため、県内で駐日インド大使館首席公使をお招きしてビジネスセミナーを開催するとともに、駐日インド大使館において徳島の食、観光、技術力などをプロモーションする「徳島ディ」を開催しました。
また、本県の国際化に向けた基盤づくりとして、同年11月と12月に、徳島阿波踊り空港から香港と韓国へ、本県では初となる国際定期便を相次いで就航させるとともに、同12月には、あらゆる県産品輸出や県内企業の海外進出を支援する官民一体の新たな地域商社「公益社団法人産業国際化支援機構」をスタートさせるなど、海外との経済交流の基盤と仕組みを構築しました。
特に香港においては、イオン香港や香港そごうといった日系スーパーにおいて定期的に「徳島フェア」を開催してきました。さらに今年(2025年)1月に、国際定期便を活用して県内の観光事業者30社が香港にて観光商談会を開催して、本県の魅力ある自然、文化をPRするとともに、このたびの「県産品商談会」「徳島の夕べ」を通じて地場の食関係者への県産食材の販路開拓に取組み、観光・文化・食を一体的に香港へ売り込み、インバウンドと輸出の好循環を生み出そうとしております。
「徳島の夕べ」を通じて得た在香港日本国総領事館はじめとする関係機関や、日本食に関わる関係者の方とのご縁を大切にし、県産品の輸出拡大に向け、地道に取組んで参りたいと考えております。