核軍縮・不拡散

平成30年9月3日

1 概要

  • (1)旧ソ連時代に核兵器が配備されていたウクライナ,カザフスタン,ベラルーシ各国は,独立後,非核兵器国として不拡散条約(NPT)に加盟し,国際原子力機関(IAEA)の保障措置(核物質の査察制度)を受けることになりました。我が国は,これら3か国に対して,保障措置の前提となる「国内計量管理制度(SSAC: State System for Nuclear Material Accountancy and Control)」(注)の確立を支援するための協力を実施しました。
  • (注)国内計量管理制度:国内に存在する核物質及び一定期間内に搬入・搬出された核物質の種類や量を正確に計量管理するとともに,外部への流出を防ぐために封じ込め・監視を行うための制度。
  • (2)また,ウクライナに対する「核兵器廃棄要員のための医療機材供与」及び「ハリコフ物理技術研究所の計量管理及び核物質防護支援」,カザフスタンに対する「セミパラチンスク核実験場周辺地域の放射能汚染対策」及び「核セキュリティ防護資機材整備支援」,ベラルーシに対する「退役軍人職業訓練センターに対する機材供与」及び「国境における核・放射性物質不法移転防止システム近代化支援」等,核兵器の廃棄に関連する協力を実施しました。
  • (3)当初の目的を達成し,2015年1月に日・ベラルーシ核不拡散協力委員会,2018年7月に日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会は解散しました。

2 各国に対する協力事業

ウクライナに対する非核化協力(医療機器の供与)

(1)ウクライナ

ア 国内計量管理制度(SSAC)確立支援(1995年~2000年)(事後評価結果概要(PDF)。日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会のウェブサイトにジャンプします)

  • (ア)ハリコフ物理技術研究所(ハリコフ市)に対し,計量管理及び核物質防護システム等を供与しました。
  • (イ)環境保護原子力省(現・国家原子力規制委員会,キエフ市)に対し,計量管理システム等を供与しました。
  • (ウ)キエフ原子力研究所(キエフ市)に対し,計量管理システム等を供与しました。

イ 核兵器廃棄要員のための医療機材供与(1994年~2001年)(事後評価結果概要(PDF)。日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会のウェブサイトのジャンプします)

 核兵器廃棄の過程で発生する放射能汚染や有毒なミサイル燃料の漏出等による被害を受けた軍要員に対する検査・治療のため,ウクライナ国防省付属軍病院に対し,第1次から第4次にわたり,医療機器・医薬品・各種分析機材用試薬等を供与しました。

ウ ハリコフ物理技術研究所における計量管理及び核物質防護支援(2011年~2014年)(事後評価結果概要別ウィンドウで開く。日・ウクライナ核兵器廃棄協力委員会のウェブサイトのジャンプします)

 ソ連時代に同研究所に搬入されたバルク状の核物質の分析に必要となる質量分析システムの構築に協力したほか,テロ等の新たな脅威を念頭に置いた外周防護システムの強化を支援しました。

(2)カザフスタン

カザフスタンに対する非核化協力
(放射線測定機器の供与)

ア 国内計量管理制度(SSAC)確立支援(1995年~2000年) (事後評価結果概要(PDF)。日・カザフスタン核兵器廃棄協力委員会のウェブサイトにジャンプします)

  • (ア)高速増殖炉「BN350」(アクタウ市)に対し,計量管理及び核物質防護システム等を供与しました。
  • (イ)カザフスタン原子力委員会(アルマティ市)に対し,非破壊測定装置及び核物質防護システムを供与しました。
  • (ウ)国立原子力センター付属原子力物理研究所(アルマティ市近郊)に対し,核物質防護システムを供与しました。

イ セミパラチンスク核実験場周辺地域の放射能汚染対策(1995年~1999年) (事後評価結果概要(PDF)。日・カザフスタン核兵器廃棄協力委員会のウェブサイトにジャンプします)

  • (ア)国立原子力センター付属原子力物理研究所に対し,セミパラチンスク核実験場及び周辺地域の被爆状況調査のための計測機材を供与しました。
  • (イ)大祖国戦争病院(アルマティ市)に対し,セミパラチンスク核実験場被曝者及びチェルノブイリ原発事故汚染作業従事者の治療のため,医療機器・各種分析機材等を供与しました。
  • (ウ)セミパラチンスク医科大学付属病院(セミパラチンスク市)に対し,遠隔医療診断支援システムを供与しました。
  • (エ)セミパラチンスク放射線医学環境研究所(セミパラチンスク市)に対し,研究用医療機材を供与しました。

ウ 核セキュリティ防護資機材整備計画(2011年~2015年)

 ウルバ冶金工場(ウスチカメノゴルスク市)及び原子力物理研究所に対し,テロ等の脅威評価を踏まえた防護対策強化のための防護構築支援及び機材供与を実施しました。

(3)ベラルーシ

ベラルーシに対する非核化協力(放射線モニタリング車両,放射線測定機材等の供与)

ア 国内計量管理制度(SSAC)確立支援(1994年~2000年) (事後評価結果概要(PDF)。日・ベラルーシ核不拡散協力委員会のウェブサイトにジャンプします。)

  • (ア)ソスヌイ科学技術研究所(ミンスク市近郊)に対し,計量管理及び核物質防護システム等を供与しました。
  • (イ)ソスヌイ科学技術研究所と非常事態省産業原子力安全監督局(ミンスク市)の間の通信システム整備のため,両機関に対し,関連機材を供与しました。

イ 退役軍人再訓練センター機材供与(1998年~1999年)(事後評価結果概要(PDF)。日・ベラルーシ核不拡散協力委員会のウェブサイトにジャンプします。)

 戦略核ミサイル軍の解体に伴い離職する軍人の民間転出を促進するために設置された退役軍人職業訓練センター(リーダ市)に対し,関連機材を供与しました。

ウ 国境における核・放射性物質不法移転システム近代化支援(2010年~2011年)(事後評価結果概要(PDF)。日・ベラルーシ核不拡散協力委員会のウェブサイトにジャンプします。)

 ベラルーシ国境における核・放射性物質の不法移転防止システムを強化するため,ベラルーシ国境警備委員会への放射線モニタリング車両,放射線測定機材,放射線位置情報システム等の供与を実施しました。



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