軍縮・不拡散

ワッセナー・アレンジメント第17回総会
(概要)

平成24年3月

 2011年12月13~14日,ウィーンにて開催されたワッセナー・アレンジメント(WA)(注1)第17回総会の概要は以下のとおり。

1.総論

 総会は,4度目となるWAの見直し(注:WAの全般的な機能並びに地域及び国際の安全と安定への貢献に関する広範な再検討と評価のために4年に1度行うもの。)の議論を締めくくった。

 2007年に行われた前回の見直し以降,WAは,技術の進歩や市場の動向に対応してきた。新たな課題に対処するためには更なる作業が必要であることを認識しつつ,地域及び国際の安全と安定に貢献するために努力してきた。WA参加国は,既存の規制リストを一層分かりやすく,かつ,審査当局や輸出者にとって使いやすいものとするため,また,好ましくない輸出の探知及び拒否ができるようにするため,作業を継続してきた。更に,WAの活動を促進し,WAに参加していない国もWAの基準を自主的に遵守するよう,多大な努力を行ってきた。

2.規制品目の改正

 総会は,汎用品及び汎用技術の輸出管理内部規程に関するベストプラクティス・ガイドライン,通常兵器システムの再移転(再輸出)の管理に関するベストプラクティス・ガイドライン,通常兵器の不安定化をもたらす蓄積に関する客観的な分析及びアドバイスに係る要素の改正,第三国間の通常兵器の移転の管理に関する要素を採択した。また,WAの規制リストについて多くの改正を行った。

3.アウトリーチ活動の継続

 WAは,その目標と目的を実現するため,特に,総会後のブリーフ,産業界との連携,非参加国との二国間協議を通じたアウトリーチ活動を継続する。総会は,複数の非参加国に対し,規制リストの最近の改正について説明を行う技術ブリーフを2012年に実施することを決定した。

4.新規参加

 総会は,WAが,参加基準を満たした全ての国に平等に新規参加の門戸を開いていることを再確認した。

5.今後の予定

 次回の総会は,2012年12月にウィーンで開催される。2011年1月1日より,ドイツが総会議長,ポーランドが一般作業部会議長,日本が専門家会合議長,オランダが審査官・執行官会合議長を務める。


(注1)ワッセナー・アレンジメントとは,(1)通常兵器及び関連汎用品・技術の過度の蓄積を防止することによって,地域及び国際社会の安全と安定に寄与し,(2)グローバルなテロとの闘いの一環として,テロリストグループ等による通常兵器及び関連汎用品・技術の取得を防止することを目的とする国際的な輸出管理レジーム。

(注2)同総会にて発出された対外発表はWAのウェブサイト別ウィンドウで開くに掲載されている。


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