平成23年1月
2010年12月9~10日,ウィーンにて開催されたワッセナー・アレンジメント(WA)(注1)第16回総会の概要以下のとおり。
2010年,WAは,地域や国際社会の安全・安定に対するWAの貢献,通常兵器の不安定な蓄積について議論を行った。また,総会は,2011年が4年に一度の機能見直し年(WAの機能強化を図るため,WAの機能全体の見直し・評価を行う年)に当たることを確認した。
総会は,技術進歩や市場の傾向,国際的な安全保障環境の変化を踏まえ,規制リストに多くの改正を行った。また,輸出者や審査当局にとって使いやすい規制リストとなるよう,種々の改正を行った。
WAは,その目的を推進するため,総会後ブリーフ,産業界や非参加国との二国間協議等を通じたアウトリーチ活動を継続している。総会は多くの非参加国に対し,最近のリスト改正について説明する技術ブリーフを2011年にも実施することを決定した。
総会は,WAが,基準を満たしたすべての国に平等に新規参加の門戸を開いていることを再確認した。
次回の総会は2011年12月に開催されることとなった。2011年1月1日より,チェコが総会議長,ニュージーランドが一般作業部会議長,日本が専門家会合議長,オランダが審査官・執行官会合議長を務める予定。
(注1)ワッセナー・アレンジメントとは,(1)通常兵器及び関連汎用品・技術の過度の蓄積を防止することによって,地域及び国際社会の安全と安定に寄与し,(2)グローバルなテロとの闘いの一環として,テロリストグループ等による通常兵器及び関連汎用品・技術の取得を防止することを目的とする国際的な輸出管理レジーム。
(注2)同総会にて発出された対外発表はWAのウェブサイトに掲載されている。