軍縮・不拡散・原子力の平和的利用

令和8年5月26日

1 経緯

  1. クラスター弾及びその不発弾による文民への被害に対処するため、2003年頃から国際的な禁止・規制の議論が開始された。
  2. 当初は、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みにおいて議論が進められたが、議論が膠着したことを受け、2007年2月、賛同国及びNGOを中心に、クラスター弾を禁止する国際約束を2008年中に策定することを目的とするプロセス(オスロ・プロセス)が開始された。
  3. 同プロセスにおける交渉の結果、2008年5月にダブリンで開催された外交会議において条約が採択された。同年12月にオスロにて署名式が行われ(我が国からは中曽根外務大臣(当時)が出席。)、同条約は2010年8月1日に発効した。

2 締約国

 2026年5月現在、112か国・地域が締結。我が国は2008年12月3日に署名、2009年7月14日に受諾書寄託。米国、ロシア、中国、韓国、インド等は締結していない。

3 条約の主な内容

(1)クラスター弾の禁止(第1条)

 クラスター弾の使用、開発、生産、取得、貯蔵、保有及び移譲並びにそれらの活動への援助等を禁止。

(2)貯蔵弾の廃棄(第3条)及び汚染地域における除去(第4条)

 クラスター弾及び子弾の探知、除去、廃棄技術の開発や訓練のための保有等、一部の例外を除き、貯蔵クラスター弾の原則8年以内の廃棄、自国のクラスター弾汚染地域にあるクラスター弾の原則10年以内の除去及び廃棄を義務付ける。

(3)被害者に対する援助(第5条)及び国際協力・援助(第6条)

 クラスター弾の被害国及び被害者に対し、援助を適切に提供することを規定。

(4)透明性についての措置(第7条)

 条約の規定に基づく国内の実施措置、貯蔵弾の総数等について、毎年、国連事務総長に対する報告書の提出を義務付ける。

(5)非締約国との関係(第21条)

 締約国は、非締約国との間で、一定範囲の軍事的な協力及び軍事行動を行うことができる。

4 我が国の取組

(1)条約の普遍化

 アジア大洋州地域を中心として条約の普遍化促進に取り組んでおり、普遍化を主導する調整役を、第1回締約国会議(2010年)から第3回締約国会議(2012年)までの期間務めた。また、2025年4月には豪州との共催により、本条約を含めた通常兵器関連条約の太平洋諸国へのアウトリーチイベントを開催するなど、条約の普遍化に向けた取組を継続している。

(2)不発弾除去・被害者支援対策

 ラオスやレバノン等においてクラスター弾を含む不発弾の除去及び被害者支援に貢献してきた。JICAは、ラオス-カンボジアとの三角協力等を実施している。2026年2月から2027年の第14回締約国会議まで、我が国は被害者支援を主導する調整役を務めている。

(3)締約国会議の場での国際協力及び広報

 年次締約国会議の機会等を利用し、我が国の国際協力に関する広報を実施してきた。例えば、第13回締約国会議(2025年)では、2024年度に22か国・地域において、総額3,500万米ドル以上の支援を実施したことを紹介し、他の締約国と協力して条約の目標達成に向けた努力を続けることに引き続きコミットする旨表明した。

(4)貯蔵クラスター弾の廃棄

 2015年2月9日、本条約に基づき我が国が貯蔵するクラスター弾の廃棄を完了した。

5 条約関連会合

  1. 本条約においては、発効後5年を経過した時に検討会議が(第12条)、それまでの期間は締約国会議が(第11条)、毎年開催される。
  2. 2010年11月、ラオス(ビエンチャン)で初めての締約国会議が開催され、参加締約国の政治的意思を示す「ビエンチャン宣言」、及び、2014年までの5年間の行動指針となる「ビエンチャン行動計画」等の成果文書が全会一致で採択された。
  3. 2015年9月に、本条約発効後初めてとなる第1回検討会議がドゥブロヴニク(クロアチア)で開催され、締約国のコミットメントを謳う「ドゥブロヴニク政治宣言」や次回検討会議までの行動指針となる「ドゥブロヴニク行動計画」等の成果文書が採択された。
  4. 2020年11月及び2021年9月の2回にわたり(注:新型コロナウイルス感染拡大に伴う措置。)、第2回検討会議がジュネーブ(スイス)で開催され(オンラインとのハイブリッド形式)、第1回に引き続き「ローザンヌ政治宣言」、「ローザンヌ行動計画」等の成果文書が採択された。

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