国連外交

令和2年3月27日

 令和2年3月27日(日本時間),令和元年度奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団(注)は,国連関係者とのオンラインによる意見交換を実施しました。

 
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 本セッションは,同訪問団のニューヨーク訪問が新型コロナウィルス感染症の影響で取りやめとなったことを受け,ニューヨークで活躍する国連関係者との意見交換をオンラインで実現し,これを通じて訪問事業の趣旨である国際連合及び国際社会への理解・関心の増進をはかるべく実施したものです。

 冒頭,星野俊也・日本政府国連代表部次席常駐代表(大使)から挨拶があり,現在のニューヨークの状況や,奥・井ノ上記念事業の趣旨を踏まえたメッセージがありました。また,コロナウィルス感染症への世界の対応は,まさに日本が長年唱道してきた「人間の安全保障」に関わるものであるとの話がありました。
 続いて,岡井朝子・国連開発計画(UNDP)危機管理局長(事務次長補)から,持続可能な開発目標(SDGs)実現に向けたUNDPの取組みや,発展途上国での活動について説明があった上で,参加者に対して,国際社会における課題解決のために若い人の力が必要とされており積極的に関与して欲しい,国際社会で活躍するために柔軟な思考で広い視野を持って欲しい,世界のために何ができるかを常に考えて欲しい,とのメッセージがありました。
 訪問団参加者からは,自らの取組みをそれぞれ披露しながら,質の高い教育を推進する方法,貧困を解決する方法や,学生生活をどのように過ごすべきか等について,活発な質問が寄せられ,星野大使,岡井局長に加えて参加した古本建彦・日本政府国連代表部参事官との間で,それぞれの取組みへのアドバイスを含め,充実した意見交換が行われました。

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(注)「奥・井ノ上記念日本青少年国連訪問団」
 外務省は,21世紀を担う優秀な青少年をニューヨークに派遣し,国連を含む国際機関等への訪問を通じて,将来的に国際社会で活躍する人材を育成する目的で,平成13年から(公益財団)日本国連協会との共催により標記派遣事業を実施している。派遣対象者は,国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト受賞者と国際理解・国際協力のための高校生主張コンクール受賞者。
 また本事業は,当時外務省国連政策課長であった故・奥克彦大使の発案により始められたことから,イラクの平和と復興を願いつつ殉職した奥大使・井ノ上書記官の名前を平成17年より冠することになった。


 令和元年度の参加者は下記のとおり。

第59回国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト受賞者

  外務大臣賞  板垣 仁菜
     佐賀県・早稲田佐賀中学校
  文部科学大臣賞  北林 愛里菜
     富山県・射水市立小杉南中学校
  文部科学大臣賞  北林 愛里菜
     富山県・射水市立小杉南中学校
  (公益社団法人)日本ユネスコ協会連盟会長賞  廣瀬 絢菜
     栃木県・矢板市立矢板中学校
  (公益財団法人)日本国際連合協会会長賞  和田 あやな
     神奈川県・平塚市立土沢中学校

第59回国際理解・国際協力のための高校生主張コンクール受賞者

  外務大臣賞  庭田 杏珠
     広島県・広島女学院高等学校
  法務大臣賞  中島 えり奈
     神奈川県・希望ヶ丘高等学校
  文部科学大臣賞  栗田 悠衣
     長崎県・口加高等学校
  (公益財団法人)日本国際連合協会会長賞  後藤 莉子
     宮城県・仙台白百合学園高等学校
                                       

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