国連外交

平成29年5月26日

 武井俊輔外務大臣政務官は,5月24日から26日まで,ニューヨークを訪問し,国連安全保障理事会閣僚級公開討論に出席したほか,ニン・ノボア・ウルグアイ外相,キスリツァ・ウクライナ外務次官及び中満泉国連軍縮担当上級代表等と会談を行いました。概要は以下のとおりです。

1 安保理公開討論

安保理公開討論

 25日午前,武井政務官は,「紛争下の文民保護(紛争下の医療)」をテーマにウルグアイ外相が議長を務める国連安保理公開討論に出席しました。同公開討論は,2016年5月に初めて紛争下の医療従事者及び医療施設の保護に関する安保理決議第2286号が採択されて1周年になる機会を捉えて開催されたものです。
 グテーレス国連事務総長等によるブリーフィングに続き,武井政務官からはステートメント仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)を行い,我が国は安保理決議第2286号の共同起案国として,国際人道法の履行強化や紛争予防のための我が国の取り組みについて述べました。会合では,他の安保理理事国からも,医療施設への攻撃の回避,国際人道法の遵守,医療へのアクセスの確保や違反者の訴追等に向けて国連及び各国がとり得る今後の方策について発言がありました。

2 ニン・ノボア・ウルグアイ外相との会談

ニン・ノボア・ウルグアイ外相との会談

 25日,武井政務官は,本安保理公開討論の議長を務めたロドルフォ・グスタボ・ニン・ノボア・ウルグアイ東方共和国外務大臣(H.E. Mr. Rodolfo Gustavo NIN NOVOA, Minister of Foreign Affairs of the Oriental Republic of Uruguay)と会談を行いました。
 武井政務官から,本公開討論の開催を評価する旨述べるとともに,新たな段階の脅威となっている北朝鮮への対応等の地域情勢への対応における連携を確認し,国際場裏においても今後とも緊密に協力していきたい旨述べました。これに対し,ニン・ノボア外相から北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は国際社会の平和と安全への脅威である旨発言し,両者は引き続き安保理理事国として,緊密に連携していくことで一致しました。

3 キスリツァ・ウクライナ外務次官との会談

キスリツァ・ウクライナ外務次官との会談

 25日,武井政務官は,セルヒー・キスリツァ・ウクライナ外務次官(Mr. Sergiy Kyslytsya, Deputy Minister of Foreign Affairs of Ukraine)と会談を行いました。 先方から,日・ウクライナ関係の発展・強化についての発言があり,武井政務官からは,二国間関係の強化に加え,北朝鮮への対応等の課題についても連携して取り組んでいきたい旨述べました。

4 中満泉国連軍縮担当上級代表との会談

中満泉国連軍縮担当上級代表との会談

 25日,武井政務官は,本年5月に国連軍縮担当上級代表に就任した中満泉氏と会談を行いました。
 武井政務官から,中満代表の就任への祝意を述べるとともに,我が国の外交の柱の一つでもある軍縮・不拡散についての国連との協力は重要であり,中満代表の就任を契機にさらに協力を強化したい旨述べました。これに対し,中満代表から軍縮・不拡散分野で日本の果たす役割は重要である旨発言し,今後も「核兵器なき世界」実現のため緊密に連携していくことで一致しました。


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