国連外交
安保理改革に関するG4首脳会合

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:代表撮影)
9月26日午前8時25分から45分程度(NY時間),モディ・インド首相が主催し,安倍総理,メルケル・ドイツ首相及びルセーフ・ブラジル大統領が出席して安保理改革に関するG4首脳会合がニューヨークにおいて行われたところ,概要以下のとおり(当方:加藤内閣官房副長官,吉川国連大使他,インド:スワラージ外相他,ドイツ:シュタインマイヤー外相他,ブラジル:ヴィエイラ外相他。)。会合終了後,共同プレス声明(英文(PDF)/仮訳(PDF)
)が発出された。
1 今次会合は,安保理を21世紀の現実に合わせる安保理改革の機運を高めるため,G4が首脳レベルで会合を行うことにしたもの。G4首脳会合の開催は2004年以来11年ぶりであり,G4の首脳が揃い,安保理改革のための政治的決意を明確に示したこと及び今後の取組につき合意できたことは非常に有意義であった。
2 会合の中では,安倍総理からは,(1)本年は国連創設70周年の歴史的好機であり,安保理は21世紀の現実に合った姿に改革されるべきであること,(2)改革推進のためにはアフリカ,カリコム等途上国を含む圧倒的多数の国が改革支持で団結することが重要であり総理自身も多くの国に働きかけを行ってきていること,更に,(3)政府間交渉での現実的な文書に基づく真の交渉開始に向けG4として働きかけるべきこと等を説明した。
3 他のG4各国の首脳も基本的に総理と認識を共有し,会合後に発出された共同プレス声明において,G4の首脳として,早期の安保理改革実現のために緊密に連携し,改革推進派への働きかけを加速化していくことに合意できた。
4 具体的には,G4首脳は,国連総会が全会一致で,クテサ前総会議長が提示した文書を政府間交渉での交渉の基礎とする決定を採択したことを歓迎するとともに,この新たな会期中に具体的成果を実現するために一層の努力を行うことで一致した。特にG4各国の国連常駐代表が定期的に会合し,調整を行うことを指示し,また,安保理改革実現のためにアフリカやカリコム等の改革推進派との連携強化が重要であることにも一致した。
5 我が国を含むG4として,国連70周年及び今般のG4首脳会合で高まった機運を国際社会の多くが関与していく大きなうねりへとつなげていくべく,今後ともあらゆる機会を活用して改革実現に向けた取組を強化していく考え。