国連外交

平成28年9月21日
2016年9月21日、フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー・ドイツ連邦外務大臣は、ジョゼ・セーハ・ブラジル外務大臣、岸田文雄日本国外務大臣、及び、M.J.アクバル・インド外務担当閣外大臣を招き、ニューヨークにおいてG4外相会合を行った。 

G4外相は、21世紀の地政学的な現実を考慮におく必要がある包括的な安保理改革への揺らぎないコミットメントを強調した。また、国連創設から70年以上が経ち、安保理は、ますます増大するグローバルな課題に対処するため適応する必要がある。多発する紛争と人道危機を踏まえれば、世界の平和と安全を確保するために、より代表性が高く、正当性があり、かつ実効的な安保理が未だかつてなく必要とされている。

G4外相は、安保理改革を前進させることを目指す、様々な地域の加盟国のハイレベルの代表を集めた安保理改革に関するフレンズ・グループの会合を歓迎した。この観点から、G4外相は、全ての改革志向の加盟国に対し、共に努力し、最終的に有意義な改革をもたらすことを呼びかけた。

G4外相は、改革された安保理において、常任・非常任双方でのアフリカの代表性、及び、小島嶼開発途上国(SIDS)を含む中小規模の加盟国の適切かつ継続的な代表性が必要不可欠であることを強調し、公正な地域代表性に対する支持を表明した。

G4外相は、国連憲章の目的及び原則の実現のために引き続き貢献するとの決意を改めて表明し、G4各国が正当な常任理事国候補であることを強調し、また、相互の希望を支持した。

G4外相は、モーゲンス・リュッケトフト第70回会期国連総会議長に対し、安保理改革(政府間交渉)における努力につき謝意を表明した。G4外相は、第69回会期国連総会議長が2015年7月31日付の書簡において国連総会の政府間交渉プロセスにおける交渉の基礎として提示した文書を引き続き用いるとの決定70/559を、国連総会が全会一致で採択したことを歓迎した。また、G4外相は、安保理改革に関する国連総会決議62/557により特定された5つのクラスターに関するすべての事項に対する加盟国の立場についての一致点の特定につながった、これまでの政府間交渉セッションにおいて、多くの代表団が示した柔軟性を歓迎した。

他方、G4外相は、実質的な進展が依然として限られていること、また、更なるモメンタムを作り、真の文書に基づく交渉に至るためには努力が強化される必要があると総括した。

G4外相は、政府間交渉の枠組みの中で包括的な安保理改革に向けて引き続き取り組むことを約束した。G4外相は、第71回会期国連総会議長が有意義な安保理改革に向けて迅速かつ実質的な前進を支持することを信じつつ、同議長に対する完全な支持を表明した。

G4外相は、国連を21世紀に適合的なものにするための国連改革について簡潔な意見交換を行い、この点についての次期国連事務総長に対する期待について議論した。

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