北朝鮮
北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8(ナムサン8)号」と船籍不明の小型船舶による洋上での物資の積替えの疑い
(令和元年12月16日・17日)
令和元年12月27日
1 事案の概要
令和元年12月16日(月曜日)昼,北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8(ナムサン8)号」(IMO番号:8122347)と船籍不明の小型船舶が東シナ海の公海上(上海の南東約290kmの沖合)で接舷(横付け)していることを海上自衛隊第1航空隊所属の哨戒機「P-1」(鹿屋)が確認しました。また,翌17日(火曜日)午前にも,北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8号」と前日と同一のものと思われる船籍不明の小型船舶が東シナ海の公海上(上海の南東約290kmの沖合)で接舷していることを海上自衛隊第8護衛隊所属の護衛艦「しまかぜ」(佐世保)が確認しました。
これらの船舶は,両日とも,接舷した上で蛇管(ホース)を接続していたことから,何らかの作業に従事していた可能性があり,政府として総合的に判断した結果,国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していたことが強く疑われます。
なお,北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8号」は,平成30年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶です。
- 接舷して蛇管を接続している北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8(ナムサン8)号」と船籍不明の小型船舶
(12月16日12時00分頃撮影)(出典:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8(ナムサン8)号」と船籍不明の小型船舶
(12月17日9時00分頃撮影)(出典:防衛省)
- 「NAM SAN 8(ナムサン8)号」
(12月17日9時00分頃撮影)(出典:防衛省)
2 我が国としての対応
我が国としては,本事案について,国連安保理北朝鮮制裁委員会(専門家パネル)に通報するとともに,関係国と情報共有を行っています。
(参考)
本事案は,我が国の公表案件として15回目のもの(「瀬取り」実施が疑われる回数としては22・23回目)。